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IoT開発と運用の13問答、IPA/SEC「つながる世界の品質確保に向けた手引き」よりIoT時代の組み込み系ソフトウェア品質(10)(3/6 ページ)

とかく難解なIoT時代の組み込み系ソフトウェア品質を問う際、1つの指針となるのがIPA/SECのガイドブックである。今回はこの冊子を元に、「IoT開発と運用での13問答」を例示したい。

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IoT開発と運用での13問答

 前節でIoT品質に攻め込む問答の準備ができた。なおSEC報告書では「視点とその考慮ポイント」として紹介されているが、これを分かりやすくするために、ここでは視点や考慮ポイントの文言を変え「問答」に意訳して見ていくことにする。つまり13個の視点とその考慮ポイントを13個の問答として示す。

 ここで注意してほしいのは、この13個の問答をそのまま使うのではなく自分なりにカスタマイズすることである。実際の兵法はSEC報告書にあらず、それを読むだけの生兵法はケガの元である。13個の問答を生かす方法は、おのおのでカスタマイズした問答を使うことである。

13個の問答エッセンス

 問答の数が13個と多いので、先にエッセンスを紹介する。まず図を見てほしい。(1)から(5)はスコープであり、3.1から3.6はSEC 報告書にある節であり、これは6個の課題に相当する。この6個の課題に対して、13個の問答(ここでは問答)が配置されている。この13個の問答は図に収まるよう短縮しているので、このままでは真意を読み取るのは難しいが、そのニュアンスは分かってもらえると思う。13個の詳細は次節に譲るとして、ここからも「IoTならでは」を感じとってほしい。

 問答1「社会的影響とリスク」それに、問答2「利用者満足」はいずれも“IoTならでは”というのは頷けるだろう。問答3や4はこれだけでは不明なので次節を見てほしい。問答5にも「利用者」という言葉が出てくる。問答6にはIoTでは頻繁に登場する「セキュリティ」が出てきている。問答7の「長期利用」もIoTならではであろう。

 問答8と9はIoTさが感じられないかもしれないがこれも次節を見てほしい。問答10はIoTでは特に重要になる「エビデンス」である。問答11の「運用計画」は長期利用が前提となることが多いIoTならではだろう。また問答12と13に出てくる「障害」というのも多種多数のIoTデバイス(センサーやアクチュエータ、ゲートウェイなどのエッジ製品)を使うIoTならではだろう。

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