ボッシュの次世代車載カメラ、イメージセンサーはオン・セミ製に:オン・セミコンダクター
オン・セミコンダクターは、先進運転支援システム(ADAS)で用いる次世代カメラ向けイメージセンサーのサプライヤーとしてRobert Bosch(ボッシュ)に選ばれたことを明らかにした。
オン・セミコンダクターは2017年11月9日(現地時間)、先進運転支援システム(ADAS)で用いる次世代カメラ向けイメージセンサーのサプライヤーとしてRobert Bosch(ボッシュ)に選ばれたと発表した。
ボッシュに供給するイメージセンサーは、将来のADAS用カメラに対する自動車メーカーの要求に合わせて設計されており、最先端の機能安全への対応とハイダイナミックレンジ(HDR)を実現する。
欧州で実施されている自動車アセスメント「Euro NCAP」の評価をはじめ、視界の悪い低照度条件での交通弱者の認識や、視認範囲を広げることによる深刻な追突事故の低減がグローバルで要求されている。これに対応し、同社の新しいイメージセンサー技術では、低照度条件でも歩行者や自転車を認知しやすくする。
同社の車載イメージングソリューション部門担当副社長兼ジェネラルマネジャーであるロス・ジャトウ氏は「当社は最高クラスのイメージング技術をADASシステムに組み込むため積極的に取り組んでいる。ボッシュとオン・セミコンダクターは、安全性が最も重視される場所である路上や車内で、安全性を向上させる新技術の開発において豊富な実績をもっている」と述べている。
同じ車載用イメージセンサーの分野では、ソニーがデンソーの受注を勝ち取った。ソニーも日本や欧州の自動車アセスメント「NCAP」の安全性能評価基準に加わる夜間の歩行者検知に対応している。ソニーはスマートフォンやデジタルカメラなどに「Exmor」ブランドのCMOSイメージセンサーが広く採用されてきた。搭載性や耐熱性、耐振性など車載用としての品質を向上させ、車載用でのビジネスを拡大しようとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「時速160キロで急ハンドル」を再現できる、実車を使ったテストシステム
高度化する自動車の開発に、テストと検証は追い付いていないように見えてしまう。そこで注目されるのが、単体テストとテストコースでの実走行の間を埋める「ハンドルを切れるシャシーダイナモ」だ。 - アルパインとコニカミノルタ、車載用3D AR HUDを2021年に量産
アルパインとコニカミノルタは、AR(拡張現実)技術を応用したヘッドアップディスプレイ(HUD)の共同開発を行う。2017年1月にコニカミノルタが発表した車載用3D ARヘッドアップディスプレイの技術を高性能化し、2021年度の量産化を目指す。 - トヨタの安全運転機能が第2世代に、自動ブレーキが進化
トヨタ自動車は、予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」に新機能を追加した第2世代版を2018年から導入する。センサーの性能向上により検知対象を拡大するとともに、ユニットを小型化して搭載性を向上する。 - ジェイテクト安形社長「急速な完全電化は大げさ」ながら、電化を歓迎
話題の多い電気自動車だが、電動パワーステアリングで高いシェアを持つジェイテクトの安形社長はEV車の普及について2030年で10%程度だろうとし、その中でも「より自社の強みを生かせる」と主張する。 - 「日本から国際標準を」“自動車大国”の競争力を組み込みソフトで支えるベンチャー
日本が世界に誇る自動車産業。車載ソフトウェアの標準仕様に準拠する「Julinar SPF」を販売する大学発のベンチャーは「日本から国際標準技術を」と意気込む。