実装工程のシミュレーションモデルを活用し、実行計画を自動作成するシステム:パナソニック 製造オペレーションオプティマイザー MFO
パナソニックは、生産性向上システム「製造オペレーションオプティマイザー MFO」(MFO:Manufacturing Operations Optimizer)の受注を開始した。
パナソニックは2017年10月、生産性向上システム「製造オペレーションオプティマイザー MFO」(MFO:Manufacturing Operations Optimizer)の受注を開始した。プリント基板に電子部品を装着する現場において、実装工程を忠実に再現したシミュレーションモデルを活用し、実行計画を自動作成する。
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製造オペレーションオプティマイザー MFOは、ドイツのシーメンス(Siemens)の生産工程シミュレーター 「Plant Simulationモジュール」に、パナソニックの実装工程に関するノウハウを組み合わせた。他社設備や作業者も含め、全ての実装工程をシミュレーションすることで、条件に応じた生産の変化を詳細に分析できる。また、その結果から、生産計画と実生産が整合する最適な実行計画を自動的に算出する。
最近では、モノづくりの現場ではマスカスタマイゼーションへの対応が求められており、生産設備能力や現場リソースを考慮した生産計画の立案が必要となっている。多くの現場では、熟練者が生産計画を基に各基板の生産順序や段取り作業計画の作成、作業人員の割り当てなどの実行計画を作成し、現場につないでいる。この方法では、最適な実行計画作成のために多くの工数と熟練者のノウハウが不可欠なのに加え、生産計画と実生産との差異や生産性低下の要因となっていた。
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