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トヨタ元町工場がIoT活用で課題解決――無人搬送車の復旧作業工数を50%削減:日立ソリューションズ GeoMation 屋内位置把握ソリューション
「クラウン」などを生産するトヨタ自動車の元町工場が、日立ソリューションズの「GeoMation 屋内位置把握ソリューション」を導入。部品運搬に用いている無人搬送車(AGV)の異常停止トラブルの迅速な発見に役立て、復旧作業工数を50%削減することに成功した。
日立ソリューションズは2017年9月20日、同社の「GeoMation 屋内位置把握ソリューション」をトヨタ自動車の元町工場に導入し、同年4月から稼働を開始したことを発表した。
トヨタ自動車の上位モデルである「クラウン」などを生産する元町工場で、車軸ユニットを製造する機械部では、各工程間の部品運搬に無人搬送車(AGV:Automated Guided Vehicle)を導入。しかし、作業員の目が届かない場所での渋滞や脱線による異常停止トラブルを速やかに発見できず、停止したAGVの復旧作業やAGV停止中の人手による代替運搬作業にかかる工数の増加が課題となっていた。
◎工場・製造業の課題解決に向けたIoT活用事例:
» スマート工場化を目指す川崎重工業が導入した高性能RFIDシステム
» IoT活用で多品種少量生産工場における作業進捗見える化と作業改善を支援
» IoT活用で経営情報から製造現場の状況までのKPIを可視化する経営ダッシュボード
トヨタ自動車が同ソリューションを選択した理由とは?
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