7種類のセンサーを搭載したLTE Cat.M1/NB-IoT対応のIoT通信ユニット:京セラ IoTユニット
京セラは、IoT向けのLPWA通信規格「LTE Cat.M1」「LTE Cat.NB1(NB-IoT)」に対応した「IoTユニット」を開発した。UARTの汎用インタフェースで既存の機器と接続してIoTで活用でき、7種類のセンサーも標準搭載する。
京セラは2017年8月31日、IoT(モノのインターネット)向けのLPWA(Low Power Wide Area)通信規格「LTE Cat.M1」「LTE Cat.NB1(NB-IoT)」に対応した「IoTユニット」を開発したと発表した。国内外の各通信会社をはじめ、LPWA市場参入を目指す企業に提供していく。
◎「LPWA」関連記事 〜活用・導入事例、課題、規格、モジュール〜 など
» LPWAの急伸、MIPSの落日。IoTの歩みは緩やかに
» LPWA対応のIoTユニットを開発、SIGFOXとAIでLPガス検針と配送を効率化
» 群雄割拠のLPWA、2016年度は「種まき」のタイムリミット
» 5GとLPWAに挟撃されるWi-Fiはどこに活路を見いだすのか
» IoTやM2Mで注目される通信技術「LPWA」とは何か
同ユニットが利用するLTE Cat.M1/NB-IoTは、低消費電力かつ広域エリアに対応したIoT向けのLPWA用無線通信規格の1つ。既存のLTE設備を活用することで迅速なエリアカバーが可能で、上り/下りの双方向通信や、低速/中速で移動中での利用もできる。国内大手通信会社による通信サービスも順次展開される予定だ。
UARTの汎用インタフェースにより、ユーザーの既存の機器やデバイスなどと簡単に接続してIoT機器として活用できる。また、温度/湿度/気圧/照度/加速度/角速度(ジャイロ)/地磁気の各センサーと電池を標準搭載し、GPSにも対応。単体利用でもさまざまなデータの計測・収集が可能だ。
さらに、同ユニットで計測・収集したデータをPCやスマートフォンで確認できるデモシステムも用意し、簡単にトライアルが実施できる。また、同社のセラミック技術を生かして開発した超小型LPWA通信モジュールにより、アンテナやバッテリーを内蔵しながら本体サイズ約70×37×11mmの小型化を可能にした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- クアルコムが「モジュール」でIoT機器の市場投入を加速させる
SnapDragonでスマートフォンの世界で大きな存在感を持つクアルコムが、本格的に「IoTの世界」へ参入する。参入の切り札は機器に応じた「モジュール」だ。 - IoTシステムに組み込み可能な無線温度ロガー
ラトックシステムはIoTシステムなどに組み込み可能な無線温度ロガーを販売開始する。単純に温度を測るだけではなく、「制御系システムに温度計測システムを追加」といった要望に応える。 - 組み込み機器設計を効率化する新ケースシステム
フエニックス・コンタクトは、組み込み機器設計の新しいケースシステム「UCS」シリーズの販売を2017年5月1日より開始する。同シリーズは基板サイズ・形状に柔軟に対応し、機器設計を効率化する。 - LPWA対応のIoTユニットを開発、SIGFOXとAIでLPガス検針と配送を効率化
NECら3社がLPWAの1つである「SIGFOX」についての協業を開始した。LPガス事業者の行う検針業務と容器配送業務における効率化を目的としており、NECは新開発した、汎用性の高いLPWA対応のIoTユニットを導入する。 - 最新FPGA搭載、4K映像や機械学習を高速処理
PALTEKは、ザイリンクス製の最新FPGAを搭載したFPGAコンピューティングプラットフォーム「DATA BRICK」を、ベクトロジーと共同開発した。4Kビデオ処理や機械学習、ビッグデータ分析などの処理を高速かつ低消費電力で実行することができる。