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「ARMコアの普及」(後編)――Intelの牙城に迫るプロセッサIP(2/2 ページ)

ARMはCPUの設計図(IP)を開発販売する企業だが、現在のような地位は「製品の素晴らしさ」だけで培われたものではない。Intelの牙城を侵食しつつあるまでに至った、ARMの強さの源泉を探る。

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Intelのホームグランドを侵食するARM

 ここまでの話はCortex系のプロセッサほぼ全てに当てはまる話であるが、ハイエンドのCortex-Aに関しては更にもう1つ、他社に優位性を持つファクターがある。それは最終製品価格だ。

 Cortex-Aがカバーする領域はタブレットからサーバまで幅広いが、ここで圧倒的なシェアを握っているのがIntelであることはよく知られている。そのIntelが高い利益率を誇っているのも有名な話であるが、それは高い製品の利益率設定に起因するところが大きい。Intel製品を使ってシステムを作ろうとすると、プロセッサの値段が下がらない以上、自社利益を限界まで削らない限り製品コストは高止まりすることになる。

 ここにARMベースのプロセッサを使うことで、劇的にコストを下げられる可能性が出てきた。

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