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「ぶつからないバイク」は実現できる?TechFactory通信 編集後記

「ぶつからない」を感じさせるクルマが増えていますが、2輪での実現は可能でしょうか。

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 自動車の進化は安全性能の進化とも言えます。いわゆる団塊世代が家族を持って自動車を購入したころ、ABS(アンチロックブレーキシステム)やエアバッグ、後席3点式ベルト、衝突安全ボディーなど、いまでは当たり前の安全装備はまだ一般的ではありませんでした。

 そして現在こうした安全装備は標準となり、加えて自動ブレーキシステムの義務化も検討されています。ドライバーの安全という視点では、「万が一ぶつかったら」の対策に加えて、その「万が一」を起こさないよう、仕組みが進化・普及していることが分かります。

TechFactory通信 編集後記

この記事は、2017年5月29日発行の「モノづくり総合版 TechFactory通信」に掲載されたTechFactory担当者による編集後記の転載です。

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 日本の自動車市場において技術的なアシスト手段で「ぶつからない」を明言したのは富士重工業(当時、現在はSUBARU)でしたが、その後、各社がさまざま仕組みで「ぶつからないこと」の実現に向けた努力を続けています。これは車の高度化と重なるストーリーであり、「人とくるまのテクノロジー展」のような技術系の展示会に行くとエレクトロニクスやコンピュータ、センサーなどの話題が多く、何の展示会に来たか分からなくなるような感覚すら覚えます。

 車両の高度化という観点でみると、2輪はまだ4輪ほど進んでいません。燃料噴射はキャブレーターから電子制御式インジェクションとなり、スロットル開閉には機械的な機構ではなく電気信号で伝えるフライバイワイヤすらも導入され始めています。全ての車種が積極的に対応しているわけではありませんが、高度化(電子化と言い換えてもいいですね)は着々と進んでいます。

 こうした高度化は主に燃費や環境性能、乗り味を含めた走行性能といった部分の向上を目指しており(ギリギリまで運転者の制御下に置くことで安全性を高めるというアプローチは含まれていますが)、運転者の安全性をバイクが積極的に高めるという要素は少ないと言えます。

 それでは、自動車では実現しつつある「万が一を起こさない」つまり、「ぶつからない」をバイクは実現できるでしょうか?

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