ニュース
「五輪」と「介護」が拡大するコミュニケーションロボット需要:矢野経済研究所 コミュニケーションロボット市場調査
会話に身ぶり手ぶりを交え「実用に耐える」コミュニケーションロボットの国内市場は、2020年に90億円に迫る勢い。案内や接客に続き、介護施設での需要が成長を呼ぶきっかけに。矢野経済研究所調べ。
コミュニケーションロボットの国内市場規模(出荷金額ベース)は2015年度に前年比2倍以上の23億8500万円と大きく伸び、2020年には87億円を超える――。矢野経済研究所がコミュニケーションロボットの市場調査を発表した。
◎おすすめホワイトペーパー
サービスロボット導入
国内におけるコミュニケーションロボット市場について触れる際、ソフトバンクの「Pepper」を避けてないだろう。それまでにも言葉や動きなどで人間とコミュニケーションをとれるコミュニケーションロボットは複数種が市場へ投入されてきたが、実用目的の製品は少なく、2015年に本格的な販売が開始されたPepperは市場立ち上げという意味でも大きな意味を持った。
報告書でもPepperの登場が市場拡大の大きなきっかけになったとしており、2014年度には8億5200万円であった国内市場が2015年度には23億8500万円に拡大し、2016年度には39億4100万円、2020年度には87億4000万円の規模にまで拡大すると予測している。なお、2015年にはシャープの“モバイル型ロボット電話”「RoBoHoN」も発表され、大きな話題を呼んでいる(販売開始は2016年)。
高まる「人の代替」としての需要
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 米国で実績持つ自律搬送ロボット、NECが国内販売
NECネッツエスアイは米Saviokeの搬送ロボット「Relay」に関して、日本国内での販売契約を締結した。2017年上半期中の提供開始を予定している。 - ロボットの企業利用をトータルサポートする研究・検証設備を開設
伊藤忠テクノソリューションズは、ロボットの企業利用を研究する検証設備「RoBo-LAB」を開設し、ロボット導入を検討している顧客に向けた検証サービスの提供開始を発表した。 - 100台のPepperが「コンシェルジュ」として稼働
ショッピングセンター「イオンモール」へのPepper導入台数が100台を突破した。 - 介護現場の人手不足、「遠隔ロボット」で解消する試み
「介護福祉現場の人手不足にヒト型ロボットを導入」というアプローチには合理性があるように思えるが、現実問題として現在のヒト型ロボットでは、現場における違和感がぬぐえない。その現実解とはなにか。 - ロボットによる接客体験者はまだ少数、技術革新で違和感を解消できるかが普及のカギ?
コミュニケーションロボットが店舗などで接客を行うシーンが増えてきた。こうした状況に対し、実際に接客を受けたことのある人や、コミュニケーションロボットの存在を知っている人はどのような意識を持っているのだろうか?