±30kV以上のノイズ耐性と自己診断機能搭載の汎用マイコン:ラピス ML62Q1000シリーズ
ラピスセミコンダクタは2017年2月、家電や産業機器向けに、マイコン内部の故障を検知する自己診断などの安全機能を搭載した16ビット汎用マイコン「ML62Q1000」シリーズを発表した。プログラムROM容量やパッケージ、端子数別に96機種をそろえている。
ラピスセミコンダクタ(ラピス)は2017年2月、家電や産業機器向けに、マイコン内部の故障を検知する自己診断などの安全機能を搭載した16ビット汎用マイコン「ML62Q1000」シリーズを発表した。メモリ容量やパッケージ、端子数別に96機種をそろえ、ほぼ全ての家電や産業機器に対応できるという。
ML62Q1000シリーズは、ペリフェラル回路診断や温度検知によってマイコン内部の故障を発見する自己診断機能を搭載している。他にも、CRC演算回路を使ったエラー検出やROM未使用領域へのアクセス検出による誤データ発見するエラー検出機能、メモリやレジスタの誤書き込みを防止するメモリ保護機能を備えた。
国際規格IEC60730が定める14の安全項目をサポートし、マイコンに発生する不測の事態から機器やシステムを保護する。また新開発のレギュレーター回路により、マイコン起動時の消費電力を従来品の10分の1以下となるピーク電流2.5mAに低減した。ノイズ耐性は間接接触放電時±30kV以上で、動作温度範囲は−40〜105℃となっている。
シリーズ第1弾として、16K〜64KBのメモリ、16〜64ピンの「ML62Q1200」「ML62Q1400」「ML62Q1600」グループの計30機種のサンプル出荷を開始する。量産は2017年7月から順次開始する予定。サンプル価格は500円(税別)からとなる。
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