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2017年のエレクトロニクス分野M&A、主戦場はアナログかセンサーか:企業動向を振り返る 2016年12月版
過去1カ月間のエレクトロニクス関連企業の動向をピックアップしてお届けする「企業動向を振り返る」。さすがに12月の動きは鈍く、業界を騒がせるような大型M&Aは見られませんでしたが、その予兆は既に現れているとの見方もあります。
エレクトロニクス業界の2016年は、ソフトバンクによるARM買収やON SemiconductorによるFairchild Semiconductor買収、QualcommによるNXP Semiconductors買収など大型M&Aが発表あるいは実行され、「大型M&Aの年」と呼ぶにふさわしい1年でした。年の瀬となる12月にも、TDKがセンサー事業を手掛ける米InvenSenseを、約13億米ドル(約1572億円)で買収すると発表しています。
これら積極的な買収劇が繰り広げられた結果、エレクトロニクス分野の買収金額は2015年、2016年と2年連続で1000億米ドルを超えたと言われます。この傾向が2017年も続くかどうかは分かりませんが、注目すべきはエレクトロニクス分野のなかにはまだ多くのメーカーが乱立しているジャンルがいくつか残されていることです。
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