3年間で20億円、国内外のベンチャー企業を対象に投資を本格化:安川電機
安川電機は、新規事業の創出とコア事業領域拡大の加速を目的としたベンチャー投資活動を本格化すると発表した。
安川電機は2017年1月、新規事業の創出とコア事業領域拡大の加速を目的としたベンチャー投資活動を本格化すると発表した。投資規模は2016〜2018年度の3年間で20億円。同社の長期経営計画である「2025年ビジョン」達成に向けた成長戦略となる。
IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)分野をはじめ、2025年ビジョンの重点分野である「メカトロニクス」「クリーンパワー」「ヒューマトロニクス」における事業シナジーが見込める国内外のベンチャー企業を投資対象とし、スピーディーな投資判断を行う体制を構築した。
具体的には、FAネットワーク、次世代ロボットアプリケーション、蓄電技術、無線/センサー技術、次世代半導体技術などに対する機動的な投資を行う。要素技術開発や品質向上、量産技術のスピーディーな実現に向け連携する他、必要に応じて販売面、人材面でのサポートも行うなど、安川電機の持つ資源を最大限活用する。
オープンイノベーションの社会的な浸透を背景に、短期間で実用化が期待できる先端技術やアプリケーションを保有する国内外のベンチャー企業が多数登場している。高い技術力に加え安川電機よりも速い開発力をもつベンチャー企業に本格的に投資することで、2025年ビジョンで掲げる「コア技術の進化とオープンイノベーションの融合」の実現をスピードアップさせ、社会に新たな価値を提供するとしている。
安川電機はこれまで、イスラエルの歩行アシスト装置ベンチャーであるReWalk Robotics、電気自動車(EV)ベンチャーのGLM、バイオメディカル作業の自動化ベンチャーのロボティック・バイオロジー・インスティテュートなどに投資している。
なお、安川電機が2015年4月に発表した2025年ビジョンでは、2025年の売上高を2015年の4113億円の2倍以上に定めるとともに、新規事業である「クリーンパワー」「ヒューマトロニクス」の2025年の売上高比率を2015年の2倍以上となる10%以上に高めるなどの目標を掲げている。
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