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色も材料も接合強度も設計できる3Dデータ仕様「FAV」って何?:5分でわかる 最新キーワード解説
最新技術を5分で理解するこのコーナー。今回のテーマは、3DプリンタやCAD/CAEでの利用が見込まれる新しい3Dデータの記述フォーマット「FAV」です。
「FAV」とは何か
3Dプリンタで出力する3Dデータを、表面形状ばかりでなく、複雑な内部構造・色・材質・接続情報などの情報を含めて記述できるるオープンデータフォーマット。富士ゼロックスと慶應義塾大学SFC研究所の共同研究による成果で、2016年7月に仕様を公開した。
「FAV」仕様のイメージ
FAV(ファブ)は“FAbricatable Voxel”の略。Voxel(ボクセル)は、体積(volume)とピクセル(pixel)を合わせた造語だ。FAVの基本的なイメージは2次元画像を表現するピクセルを、3次元に拡張したものと考えればよい。図1に見るように、従来の3Dデータは表面形状をポリゴン(多角形/三角形)の集合(ポリゴンメッシュ)による近似で表すのに対して、FAVはまるで積み木のように、ボクセルの積み重ねで表す。ボクセルは、図では立方体で表現しているが、実際には形状は任意で、例えば球体であってもよい。
この表現の仕方は、3Dプリンタの出力を経験したことがある人なら簡単にイメージできるだろう。スライシングソフトのシミュレーション画面では図1とよく似た画像が見られる。しかしFAVは、現在3Dモデリングデータ形式として標準的に使われているSTLなどとは全く違っている。
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