矢野経済研究所が「国内企業のIT投資に関する調査結果(2016年)」を発表しました。同調査レポートではIT市場規模の実績・予測の他に、「今後3年間でIT投資が増加するソフトウェア」についての調査結果も公開されています。
それによると「セキュリティ関連ソフトウェア」への投資が断トツで、5年間連続で首位をキープしているのだそうです。
こうした背景には、近年何かと話題になっている情報漏えい問題やゼロデイ脆弱(ぜいじゃく)性、ランサムウェアの増加といった情報セキュリティ問題(インシデント)が大きく影響しています。企業活動を行う中では、製品開発にかかわる機密情報や取引先・顧客情報などがやりとりされます。万一、こうした情報が流出してしまうと、企業の信頼を大きく損なうことになります。そのため、企業は情報セキュリティ対策への投資を強化しているのです。
しかし、同じIT調査会社であるIDC Japanの調査レポートによると、国内企業の情報セキュリティ対策への取り組みは、基本的なセキュリティ戦略とマネジメントが欠如しており、極めて場当たり的な対応が多いといいます。また、もう少し上位レベルの取り組みを行っている企業においても、外部からの脅威対策とコンプライアンス対応に終始するだけで、企業のITリソース全体を考慮したリスク管理がなされていないそうです。深刻な被害を受けてからでは手遅れです。今後、効果的なセキュリティ投資を行っていけるかが問われてきます。
一方、モノづくりの世界、製造業にフォーカスしてみると?
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