大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
Siemensが目指す「エコシステム」の構築(2/2 ページ)
Bentley Systemsは非上場企業であるが、2016年11月の提携発表時、SiemensがBentley Systemの普通株式を約700万ユーロ相当取得する事も明らかにされており、単なる提携とはちょっと異なる、一歩踏み込んだ関係であることが分かる。とはいえ、買収ではなくあくまで戦略的提携にとどまっているあたりが興味深い。
両社の顧客は重複しているものの、完全に同一ではなく、Siemensのみを使っている顧客とBentley Systemsのみを利用している顧客が存在する。今回の提携により、そうした顧客を両方の企業で取り込める可能性がある、という思惑もあるようだ。
この戦略提携に関してBentley SystemsのCEO Greg Bentley氏(余談だがBentley SystemsはBentley一族によって設立された企業である)のメッセージは「Only with Siemens could we so purposefully advance beyond merely linking the 'Industrial Internet of Things', to ultimately leverage digital engineering models for visual operations and connected infrastructure asset performance.」(シーメンスと提携することにより、IIoTと単につながるだけでなく、視覚的な操作やインフラ資産の活用といったデジタルエンジニアリングモデルの利用という観点で貢献できることをうれしく思う)である。
その意味では今回の提携は「Siemensのエコシステムに、Berkley Systemsが参画する」と考えるのが正しいのかもれない。まずは電力業界向けだが、次はどの分野のソリューションを出してくるのか楽しみである。
注目のプロダクト&サービス
- 国内編:オリジン電気「真空ソルダリングシステム」
オリジン電気は2017年1月5日、真空ソルダリングシステム2製品を発表した(発表資料:PDF)。今回発表されたのは、コンパクトモデルの「VS1」と量産モデルの「MP2」。どちらもIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)などパワーデバイスをターゲットとしている。
特徴として、フラックスレス・リフローの際に一般的に利用される水素還元に代わり、ギ酸還元を利用している。これによりボイドレスとはんだ飛散ゼロを実現し、更にギ酸を利用することではんだぬれ性の低下原因となる金属酸化物を効率的に除去できるとしている。
またハイサイクル対応のために、従来のホットプレートに換えてIRヒーターを利用し、更に水冷プレートによる冷却を行うことで昇降温の速度高速化を実現するとする。更にギ酸の分解を行うモニタリング機能付き専用分解処理ユニットを標準装備し、外部に廃棄処理施設を必要としない。
量産モデルのMP2は加熱と冷却を独立させた2チャンバ構成となっており、処理スペースは最大380mm×310mm×100mm(W×D×H)が確保できるとする。VS1、MP2ともに既に販売は開始されている。
- 海外編:コグネックス「conga TC175」
コグネックスは2017年1月3日、IntelのKabyLakeこと第7世代Coreプロセッサを搭載したCOM Expressモジュールとして「conga TC175」を発表した(発表資料)。
TC175は95mm×95mmのCOM Expressモジュール。プロセッサとして「Core i7-7600U(2.8/3.9GHz) 4MB L3」「Core i5-7300U(2.6/3.5GHz) 3MB L3」「Core i3-7100U(2.4GHz) 3MB L3」「Celeron 3965U(2.2GHz) 2MB L3」のいずれかを選択できる。
SO-DIMMのDDR4を2ソケット(最大2133MT/s・32GB)搭載。チップセットはCPU統合で、イーサネットとしてAMT 11.6サポート付きとなるIntel i219-LM GbEを搭載する。TDPは15Wとなっているほか、同社の従来製品との違いとして、2017年にIntelが投入予定のIntel Optane Memoryへの対応が保証される事が挙げられる。また独立した3系統の画像出力が可能で、eDP 1.4/Display Port 1.2/HDMI 2.0aに対応し、それぞれ4K@60fpsの出力ができる。
サポートされるOSはWindows 10(64bitのみ)のほか、Feddora 24/Ubuntu/SuSe/Red Hat Enterprise/Yocto Project v2.2/Chromium 2/Wind River VXWorks/Windows 10 IoT Enterprise(こちらも64bitのみ)が挙げられている。動作温度範囲は0℃~+60℃(ストレージは-20℃~80℃)となっている。
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大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
これを読めばここ1カ月のエレクトロニクス/組み込み業界の動きが分かる連載。注目すべき市場動向と注目すべき製品を取り上げます。
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