製造業における音声認識
製造現場での音声認識導入を失敗させる2つの原因と対応策(4/5 ページ)
従来と比較して生産効率が上がらない
通常のシステムでは、ハードウェアのキーボードやバーコードリーダを入力装置として利用する。このような構成でのシステム開発は、多くの企業に実績があり、効率的なシステム構築することは慣れたものである。
しなしながら音声認識技術や音声ガイダンスを利用する場合は、入力インタフェースが声となり、その音声入力された結果の確認は、画面を見て確認する方法(目視確認)に加えて、耳で聞いて確認する方法(聴覚確認)も追加されることになる。この場合、システムのUI/UXが音声認識技術を活用するのに適したものになっていないことが原因で、思うような効果を得られないケースが発生しているのである。
簡単な例を挙げてみると、ある検査工程で製品の厚みを4か所、測定する必要があるとする。下記のような測定値1~4へ測定結果を入れるというイメージである(表3)。
| 測定結果イメージ(表3) | |
|---|---|
| 測定値1 | 0.850 |
| 測定値2 | 0.860 |
| 測定値3 | 0.845 |
| 測定値4 | 0.855 |
この検査工程に音声認識技術を導入する際、音声入力システムの開発経験がない者が仕様設計すると「測定値1、0.850」「測定値2、0.860」「測定値3、0.845」「測定値4、0.855」のように、4回4発話する音声入力システムを作ってしまう場合がある(図6)。
作業効率を上げるには、0.1秒でも効率的に入力できるシステム設計が必要になる。音声認識技術を使う場合では、この図6のような仕様では発話する時間に無駄が多く存在している。この場合であれば、測定値の小数点1桁までが基本「0.8」であることが分かるので、「50、60、45、55」と4項目を1発話するだけ音声入力する設計を推奨する(図7)。
およそであるが、この例の場合の発話時間は、4回4発話の場合の時間は、約12秒程度。それに対し、4項目を1発話すれば約3秒程度で発話が完了させることが可能となる。音声認識技術を活用する際、システムのUI/UXの仕様設計は非常に重要である。
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