大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
いくら何でも脇が甘い! AIサーバ密輸疑惑に見るSupermicroの「やらかし体質」(2/3 ページ)
とにかく「脇が甘い」
そもそもSMCIという会社そのものが、割と脇が甘いというかメンタリティが中小企業的なところがある。2024年10月、同社の監査法人だったErnst & Young(E&Y)が突如辞任した。辞任状の中でE&Yは「最近入手した情報により、経営陣および監査委員会の表明を信頼できなくなったこと、また経営陣が作成した財務諸表に関与することを望まなくなったこと、さらに適用される法令や職業上の義務に従って監査業務を提供し続けることは不可能であると判断したため、辞任する」と述べている(参考)。
この2カ月前に、投資調査会社であるHindenburg Researchは、SuperMicroが空売りを含む会計操作を行っていると主張しており、SMCIはこれを否定したものの、内部統制の評価に時間が必要として、2024会計年度(2024年6月期)のForm 10-K(年次報告書)の提出を延期。その後、新しい監査法人としてBDO USAを2024年11月に指名。2025年2月、同社が上場廃止となる直前に2024年度のForm 10-Kと2025年第1および第2四半期のForm 10-Q(四半期報告書)を提出した事で、なんとか上場廃止は免れることになった。
これに先立つ2024年12月、独立特別委員会により同社の調査報告が発表され、空売りに関する問題を含む全ての点において同社は適法に行動していたと認定されるものの、新最高財務責任者への交代、最高会計責任者の任命、最高コンプライアンス責任者の任命、法務担当役員の任命および法務部門の拡充、研修およびガードレールのモニタリングの改善の6点を推奨措置として提示された。SMCIはこれを全部受け入れて体制の改善に努めると約束したが、そこから2年もたたないうちに起こったのが今回の事件である。それもあって、2026年5月末にはBloombergにより、NVIDIAのJensen Huang CEOが「NVIDIAは全てのパートナー企業に対して規制に関する説明を『厳格』に行い続けていると述べ、さらに、同様の事態が二度と起こらないよう、SMCIがコンプライアンス対策を『強化・改善』することを期待していると付け加えた」と述べたと報じられている。
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