大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
Wi-Fi 7がフライングで市場投入?(3/3 ページ)
CXL 3.0がロードマップに出現
次世代AcceleratorのI/Fというか、昨今では次世代Far Memory I/Fとして注目を集めているのがCXL。もともとはIntelがCCIXとかOpenCAPIの対抗馬として、Accelerator向けのCoherent Busとして提唱したもので、公開する前まではIntel Accelerator Linkという名前で開発されていた、この時点では独自の規格だった。ところがIntelはこれをUSBとかPCI Express同様に、オープンスタンダードにすることを決定。この結果、対抗馬だったCCIXを担いでいたはずのArmとかAMDなども加わり、おまけにメモリメーカーなどもこれに大挙乗ったことで、いきなり次世代本命I/Fになってしまった。例えば昨年MicronはIntelと共同開発していた3D XPointから撤退しているが、その際に今後はCXLベースの製品開発に注力するとしている。Rambusは2021年6月にCXL Memory Interconnect Initiativeなる取り組みを発表したが、5月5日にはこの取り組みを加速するためにIP設計ベンダーのHardentを買収している。Samsungは2021年5月にPCIe Gen5対応のCXL Memory Moduleを発表したが、この時は開発用プラットフォームに過ぎなかった。ところが5月10日には初のCXL Memory Module製品を発表しているといった具合に、多くのベンダーがCXLを利用したFar Memory Storageを目指している。
もっとも最初にCXLに対応するプラットフォームになる(はずだった)Sapphire Rapidsはいまだに本格量産出荷に至っていない(5月10日に開催されたIntel Vision 2022で、同日より最初のSKUの出荷が開始されたとSandra L. Rivera氏(EVP&GM, Datacenter and AI Group)が説明したが、これは特定顧客向けのSKUの模様)あたりでちょっとケチが付いているのだが、もっとケチが付いたのはそのSapphire RapidsではCXL Memoryに対応しない(できない)事だ。CXLにはCXL.io(PCI Express互換のI/O)、CXL.cache(キャッシュコヒーレンシをサポートするキャッシュアクセスプロトコル)、CXL.memory(キャッシュコヒーレンシをサポートするメモリアクセスプロトコル)の3つが含まれるのだが、Sapphire RapidsはこのCXL.memoryをサポートしないという話が出ており、これが事実ならCXLベースのメモリモジュールなどが利用できるのはSapphire Rapidsの次にあたるEmerald Rapids世代まで先送りになる(AMDが次世代EPYCであるGenoa世代でこれをサポートするか、まだ情報がない)。なんというか、CXL Memoryに期待をしていたベンダーにはちょっと肩透かしである。
さてそんなCXLであるが、2021年1月にCXL 2.0の仕様が発表されている(ちなみにSapphire Rapidsはその前のCXL 1.1準拠)。速度こそ変わらないものの、CXL Switchとかより柔軟なリソース管理が可能になっている。この次にあたるCXL 3.0は今のところ発表されていないのだが、5月24日~25日にオンライン開催となったSNIA Persistent Memory+Computational Storage Summit 2022でCXL ConsortiumよりそのCXL 3.0のSneak Previewが登場した(図1)。後は、これに対応したホスト側のシリコンがいつ利用可能になるか、次第なのだが。
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これを読めばここ1カ月のエレクトロニクス/組み込み業界の動きが分かる連載。注目すべき市場動向と注目すべき製品を取り上げます。
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