大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
6GHz帯を使う「Wi-Fi 6E」、今後どうなる?(2/3 ページ)
6GHz帯、日本ではどうなる?
日本に関していえば、現時点ではレーダーや固定衛星、公共用途、放送業務などでこの周波数帯が埋まっている(図1)ため、現時点ですぐどうこう、という話にはならないだろう。
だが、米国と欧州は今年中に利用可能な状況になると見込まれており(図2)、こうなると後追いの形で認可される公算がない訳ではない。歯切れが悪いのは、現時点では表立って6GHzの利用に関してのアクションがないためだ。総務省は2019年7月に「電波法施行規則等の一部を改正する省令(令和元年総務省令第27号)」を公布して、5GHz帯を利用するIEEE 802.11axでW56(5470~5725MHz)の利用を可能にしているが、6GHz帯に関してはもちろん話題に上っていない。また総務省が2019年9月に公表した「周波数再編アクションプラン(令和元年度改定版)」でも、Wi-Fiに関しては5850MHzまでに留められ、5925~7125MHzについては携帯電話向けの方針が示されている。
ただそうした日本の状況はおいておくと、Wi-Fi Allianceメンバー企業はいずれも6GHz帯に非常に熱心である。冒頭に示したWi-Fi Allianceのプレスリリースでも、主要な企業がWi-Fi 6Eの利用を検討している事が述べられているが、もっと気が早いのがBroadcomで、2020年1月7日にWi-Fi 6E対応アクセスポイント用チップセットのサンプル出荷を早くも開始している。各社の資料を見ていると、どうも5GHz帯のみサポートのチップセットはIEEE 802.11ax Wave1、6GHzにも対応したチップセットはWave2という名称になりそうである。
以前、某業務向けWi-Fiソリューションベンダーの方が、「802.11axチップセットは、後で大きく変わる事になる」と語っていたが、恐らくはこのWave2というかWi-Fi 6Eの動きを見据えての話であったのだろう。組み込み向けに関していえば、まだWi-Fi 5(IEEE 802.11ac Wave1/2)への対応が始まったというレベルであるが、家庭あるいはオフィス向けのアクセスポイントはWi-Fi 6対応をうたう製品が随分出てきている。少なくとも海外では、こうしたWi-Fi 6対応アクセスポイントが2021年あたりからWi-Fi 6Eに切り替わりそうな勢いだ。そうなったとき、果たして日本のマーケットはどうなるのだろう?
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これを読めばここ1カ月のエレクトロニクス/組み込み業界の動きが分かる連載。注目すべき市場動向と注目すべき製品を取り上げます。
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