Xilinx ACAP
Xilinxが新アーキテクチャ投入「シリコンの進化だけでは追い付けない」
Xilinxが新カテゴリー製品となる「Adaptive Compute Acceleration Platform」(ACAP)を発表した。Zynqなどよりも柔軟な“プログラマブル”製品であり、2018年中のテープアウトを予定する。
米Xilinxは2018年3月20日、新カテゴリー製品となる「Adaptive Compute Acceleration Platform」(ACAP)を発表した。このACAPはハードウェアレベルでさまざまなワークロードに対応するヘテロジニアス演算プラットフォームであり、第1弾となる「Everest」(開発コードネーム)製品ファミリーは2018年中のテープアウト、2019年の製品出荷を予定している。
クラウドやAIアプリケーションの発達によってビデオや画像、センサーデータなどをはじめとした非構造データは爆発的に増加しており、旧来のCPUを中心としたコンピューティングではなく、GPUやFPGAも取り込んだ処理が注目されている。ACAPはこうしたコンピューティングの変化に対応すべく、Xilinxが提案する製品となる。
米Xilinxの最高経営責任者(CEO)であるVictor Peng氏は、現在のコンピューティングが抱える問題点として「非構造化データの増加」「AIの本格普及」「ムーアの法則の限界」の3つを指摘し、「シリコンの進化だけでは追い付けない」と問題解決には新たなアーキテクチャが必要だと主張する。
同社は「Zynq」などを通じて「オールプログラマブル」のメッセージを発信し続けているが、ACAPの設計思想もその延長線上にある。ACAPの詳細は明らかにされていないが、公開されたダイヤグラムを見るとプログラマブルロジックにアプリケーション/リアルタイムプロセッサ、ネットワーク、I/Oなどがオンチップ接続されており、「ACAPはZynqよりもダイナミックな変更に対応する次世代のファブリック」(ザイリンクス 代表取締役社長 サム・ローガン氏)という主張もうなずける。
ACAPの用途としてPeng氏はデータセンターを筆頭の候補に挙げるが、「(ACAP製品は)ハードとソフト双方のスケーラビリティが確保されており、ワークロードにあせてダイナミックに適応する。通常のDSP以上にさまざまな用途に対応できる」とも述べており、自動車や無線インフラ、放送、テスト/計測、航空宇宙などさまざまな領域での利用が可能だとする。
第1弾として18年中のテープカットが予定されているEverestファミリー製品については、「16nm世代のVirtexに比べて、AI演算(推論)性能が20倍、5G通信帯域の帯域幅が4倍、単位ワット当たりの性能比が10倍以上になる予定」「ASICやGUPが使えない領域でも使える」(Peng氏)とも言及しており、サーバサイド(データセンターでの利用)はもとより、エンドデバイスでの利用にも適するアーキテクチャであるようだ。
Everestファミリー製品のソフトウェア(アーリーアクセス版)類は、既に一部顧客へ提供されている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
企業戦略(エレクトロニクス)
この記事の著者
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社 Green AI] AIで脱炭素計画を最適化、初年度からエネルギーコストとCO2を削減する方法 -
市場調査・トレンド
[スマートジャパン編集部] 「ペロブスカイト太陽電池」の普及戦略が公表 政府が目指すコスト・導入量のロードマップを解説 -
市場調査・トレンド
[スマートジャパン編集部] 導入が加速する再エネ・系統向け蓄電システム コスト・収益性の現状分析 -
技術文書・技術解説
[スマートジャパン編集部] いまさら聞けない「ペロブスカイト太陽電池」の基礎知識と政策動向 -
技術文書・技術解説
[スマートジャパン編集部] 「ペロブスカイト太陽電池」の開発動向、日本の投資戦略やコスト目標の見通しは?
関連記事
こんなメディアも見られています
TechFactoryに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
特集
- マテリアルズ・インフォマティクスの動向調査
- 研究・開発職のデジタル活用調査
- 設計・解析業務におけるAI活用
- 3Dプリンタ利用動向調査
- CAD利用動向調査
- つながる工場の現状と課題
- 製造業におけるAI開発および活用の実態
- 設計・製造現場における品質管理
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
EE Times Japan×EDN Japan 統合電子版:フィジカルAIが生み出す新たな「設計思想」――電子版2026年8月号
-
2
半導体装置メーカー 業績まとめ【2027年3月期第1四半期】
-
3
新入社員に読んで欲しい鉄鋼材料の基礎知識まとめ(Part4)
-
4
一時は時価総額トヨタ超え キオクシア2026年度の動向
-
5
微細配線間の絶縁劣化をどう捉える? 先端パッケージ評価の最前線
-
6
新入社員に読んで欲しい鉄鋼材料の基礎知識まとめ(Part1)
-
7
EE Times Japan×EDN Japan 統合電子版:2026年上半期の半導体業界を振り返る――電子版2026年7月号
-
8
新入社員に読んで欲しい鉄鋼材料の基礎知識まとめ(Part3)
-
9
CADツールの見直しは本当に必要? 切り替えの理由と効果を7つの質問で検証
-
10
新入社員に読んで欲しい鉄鋼材料の基礎知識まとめ(Part2)
TechFactory SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechFactoryをフォロー