シマンテック
シマンテックが製造業に贈る「5つのアドバイス」
サイバー攻撃の猛威はとどまることなくStuxnetやWannaCryの例を見ても分かるよう、対象には製造業も含まれてしまっている。そこでシマンテックは製造業に「5つのアドバイス」を贈る。
マルウェアやランサムウェアに代表されるサイバー攻撃の猛威はとどまることなく、その対象には製造業の産業機器や制御システムも含まれてしまっている。2010年にイランの核施設を破壊したStuxnet、2017年に欧州を中心に大きな感染被害を出したWannaCryなどが知られており、シマンテックのNick Savvides氏(太平洋地域および日本担当最高技術責任者)は「もはやエアギャップ(閉鎖系構築)の手法は通用しない」と断言する。
「完全な閉鎖系は存在しない。保守や管理、利用など何かしらの“穴”がないと利益も得られないからだ。その“穴”を通り抜けられてしまうと、(外部からの攻撃に弱い)旧来の産業制御システムがむき出しになってしまう」(Savvides氏)
生産設備のAIが「汚染」される可能性
Savvides氏は「機械学習とAI」「相互接続された産業用ロボット」「製造業IoT」など昨今の製造業における重要なトピックには、いずれも新たな脅威に直面する可能性があるという。
機械学習に与えるデータが汚染(ポイズニング)されれば望む結果を得ることはできなくなるし、IoTのメリットを享受すべく相互接続された製造機器(産業用ロボット)も外部に制御を奪われれば、最悪、Stuxnetのような被害を招くことになる。なにより、IoTを実現する製造機器はつながることを前提とするため、エアギャップを構築することはできなくなる。
これまでは電力や水道といった社会インフラや自動車製造、鉄道、通信といった大規模な産業/製造設備がマルウェアやランサムの被害に遭ってきたが、Savvides氏は「中小規模の製造業も無縁ではない」と、サイバー攻撃は激化する一方であり、事業規模は無関係になると語る。
「製造業にはサプライチェーンという関係性もあり、関連する全ての企業にリスクが及ぶ。もはや規模は無関係に、製造業はシステムのセキュリティを確保する必要がある。さもないと、攻撃される危険性だけではなく。事業が縮小して取り残されることになる」(Savvides氏)
製造業に贈る「5つのアドバイス」
ではどのような対策を取るべきだろうか。製造業向けセキュリティソリューションは高価なものという印象もあるが、Savvides氏は「効果的なセキュリティの適用は必ずしも困難で高価なものではない。問題はコストではなく、マインドセットだ」と指摘する。
Savvides氏は「ITのツールではなく、製造業に向けた専用のツールを導入すること」「ツールはまずは産業用ロボットのような現場に導入し、次にPLCや制御盤のような中間点、イントラやクラウドは最後」など基本的な心構え(マインドセット)を語りながら、「5つのアドバイス」を紹介した。
- エアギャップは侵入されることを認識し、移行点を強化する
- 全てのデバイスでアプリケーションのホワイトリスト管理とサンドボックスの適用を行う
- アクセス系と制御系を「強力な認証」「システムロックダウン」「先進的な機械学習とAIを駆使したアンチマルウェアツール」で強化する
- クラウド/OEM通信につながるデバイスを監視・検査する
- インテリジェンスサービスを使用してOT/ITS ブロッサムの脅威に対処する
そのシマンテックはIoTや産業用制御システム、それに自動車製造などを対象としたソリューションを既に提供しているが、「製造業に向けた専用のツール」については「製造分野に特化したソリューションに長らく取り組んでいる」(Savvides氏)と、現在開発中であると述べるに留めた。
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