TechFactory通信 編集後記
「LiveWorx 2017」を振り返る
CAD、PLMの重要性とは?
米国マサチューセッツ州ボストンで開催された、PTCのユーザーカンファレンス「LiveWorx 2017」(会期:2017年5月22~25日)の取材に行ってきました。世界中から約5000人が来場した同イベントでは、製造業における「IoT」や「AR」の活用、そしてスマート工場の実現に向けた可能性について、キーノートや多数のテクニカルセッションなどで見聞きすることができました。
さて、PTCといえば3D CADとPLMを主力事業とする会社です。正式名称「Parametric Technology Corporation」からも分かるように、同社は3D CAD事業からスタートしました。ロシアの数学者であったSamuel Geisberg博士がComputervisionからスピンアウトをして、1985年にPTCを設立。1988年に「Pro/ENGINEER」の最初のバージョンをリリースし、その後さまざまな機能拡張が行われ、2010年に現在の主力3D CADソフトウェア「Creo」が発売されました。
一方のPLMについては、1998年にWindchill Technologyを買収し、業界に先駆けてWebベースのPLMソフトウェア「Windchill」をリリースしました。実は、Windchill Technologyの創業者だったのが、現在のPTC 社長兼CEO(最高経営責任者)のJames E. Heppelmann氏なのです。機械エンジニアだったHeppelmann氏はCAD/PLMで起業し、Windchill Technologyを創設。1998年の買収以降は、PTCでCTO(最高技術責任者)、COO(最高執行責任者)を歴任し、2010年にエンジニア出身として初めてCEOに就任して現在に至ります。
「LiveWorx 2017」を振り返る
こうした歴史的な側面からも分かるように、3D CADとPLMが同社の主力事業であることは間違いないのですが、ここ最近、PTCというとIoT、ARといった世の中的にもホットなキーワードとともに語られることが多い印象です。実際、2016年に開催された前回のLiveWorx 2016では、IoTやARが前面に打ち出されていましたし、同社のIoTプラットフォーム「ThingWorx」を活用した製造業向けIoTソリューションの話題もここ最近よく耳にします。
これまでのPTCをよく知っている方にとっては、「PTCはどこに向かうの?」という思いもあったでしょう。今回のLiveWorx 2017ではそんな思いを察したかのように、同社が推進する「フィジカルとデジタルの融合」の中で、3D CADやPLMがどのような役割を担っているのかというメッセージが強く打ち出されました。そして、Heppelman氏が登壇したキーノートでは、これまでコンセプチュアルな内容で語られることの多かった製造業におけるIoT、ARについて、より現実的な形でどのように活用できるのか、事例およびデモを交えて紹介してくれました。詳細をレポート記事にまとめているので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechFactory通信 編集後記
「モノづくり総合版 TechFactory通信」に掲載された、TechFactory担当者による編集後記の転載記事一覧です。
この記事の著者
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社 Green AI] 自動車業界には好機 脱炭素×コスト削減×現場改善を実現するエネルギー戦略 -
製品資料
[株式会社 Green AI] 脱炭素投資をすぐ回収したい 自動車業界にも有効なCO2削減アプローチ -
市場調査・トレンド
[スマートジャパン編集部] 「ペロブスカイト太陽電池」の普及戦略が公表 政府が目指すコスト・導入量のロードマップを解説 -
市場調査・トレンド
[スマートジャパン編集部] 導入が加速する再エネ・系統向け蓄電システム コスト・収益性の現状分析 -
技術文書・技術解説
[スマートジャパン編集部] いまさら聞けない「ペロブスカイト太陽電池」の基礎知識と政策動向
関連記事
こんなメディアも見られています
TechFactoryに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
特集
- マテリアルズ・インフォマティクスの動向調査
- 研究・開発職のデジタル活用調査
- 設計・解析業務におけるAI活用
- 3Dプリンタ利用動向調査
- CAD利用動向調査
- つながる工場の現状と課題
- 製造業におけるAI開発および活用の実態
- 設計・製造現場における品質管理
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
EE Times Japan×EDN Japan 統合電子版:「PCIM 2026」で見たパワー半導体最前線――電子版2026年10月号
-
2
CAE解析をAIエージェントに任せてみた 人は何を担うのか
-
3
スマート工場動向調査2026
-
4
AIエージェントで製造業の暗黙知を継承、熟練者の思考を再現する保全強化策
-
5
EE Times Japan×EDN Japan 統合電子版:製造現場にフィジカルAIをどう実装するか――電子版2026年9月号
-
6
DMG森精機の欧州深耕
-
7
高精度テクノロジーの学習モジュール 「高精度ADC 基礎編・上級編」
-
8
太陽光発電と蓄電池を最適制御、再エネ活用とコスト削減を両立する製品とは?
-
9
製造現場などを支える状態監視システム サンプリングの位相ずれを減らすには?
-
10
半導体の微細な構成要素を非破壊で可視化/評価する「3D X線技術」とは?
TechFactory SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechFactoryをフォロー