TechFactory通信 編集後記
小型EV(電気自動車)はわが家の救世主となるか?
自動車は週末、近場でしか乗りません。
先日、近所の整備工場へマイカーの車検(立会い車検)に行ってきました。筆者の場合、家族3人暮らしで自動車を使うのは週末の2日間。それほど遠出をするわけでもなく、せいぜい某大型ショッピングセンターに行くために30~40分乗る程度です。特に昨年(2016年)は、わが家唯一の遠出機会であった夏休みの旅行を病気で棒に振ったこともあり、この2年間の合計走行距離は何と3000km台……。いわゆるチョイ乗りメインだったこともあり、バッテリーだけが消耗する始末で、「前回の車検でも取り換えたのにな~」などと思いながら、しぶしぶ新品のバッテリーに交換してもらったのでした。
ちなみに少し前のデータですが、ソニー損害保険が発表した「2016年 全国カーライフ実態調査」によると、「定期的に(月1回以上)自動車を運転する人の年間走行距離の平均は6899km」だったそうです。
小型EV(電気自動車)はわが家の救世主となるか?
さすがにまだ子どもが小さいので普通乗用車は手放せませんが、近所の買い物でほんの少しだけ乗るという目的だけを考えると、エネルギー効率が良く、筆者のような利用実態にマッチした、いわゆる「小型モビリティ」が最適なように感じます。例えば、2人乗りの小型EV(電気自動車)であれば、ペーパードライバーの妻も子どもを連れて買い物に行けるでしょうし、幼稚園への送り迎えにも利用できそうです。それに、ゴロゴロしていたい休日に運転手として駆り出される機会が減るとお父さん的にもうれしいなぁ~と。
ただ残念ながら、現時点では国土交通省の「超小型モビリティ認定制度」で認定された車両の一般販売はできない状態で、2人乗りの小型EVは主に実証実験用車両としての利用にとどまっています。そのため、2人乗り小型EV車両の市販化を前提とした規格化が待たれるわけなのです。時期としては、日本自動車工業会が「2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催までには」という目標を掲げているので、数年先といった感じでしょうか。
そんな2人乗り小型EVを含む、「次世代モビリティ市場に関する調査結果」を矢野経済研究所が発表(2017年4月12日)していたので、その調査結果を簡単に紹介しながら、実用化の可能性や課題について少し考えてみたいと思います。
同調査によると、2020年に2人乗り小型EVなどの規格化が成立したと仮定すると、規格化初年度(2020年度)の次世代モビリティ(電動トライク、電動ミニカー、2人乗り小型EV)の国内販売台数は5300台になる見込みだそうで、2025年には8000台にまで拡大するだろうとしています。また2人乗り小型EVに関しては、急激に市場が拡大する可能性は低いとみられ、市販化後に大幅に販売台数を伸ばすとは考えにくいといいます。次世代モビリティの構成比率としては、2人乗り小型EVが多くを占める結果になりそうではありますが、市場拡大のペースは緩やかなものになりそうです。
この結果から、参入メーカーにとって厳しい市場であることが分かります。同調査結果概要に記載がある通り、現状の電動トライク、電動ミニカーを参照する限り、「市場規模が小さく量産効果を出しづらい」「高価なバッテリーが必要で軽自動車と同等の価格帯になる」「その一方で窓やドアがないなど外観的に見劣りする」といった課題があります。そのため今後、どうやって需要を開拓し、市場を大きくしていけるかがカギになってきます。観光地での利用や都市部でのカーシェアリングなどの実証実験が盛んに行われているのも、技術的な検証を行うのと同時に、需要があるかどうかを見極めたい、新たなニーズを発掘したいという思いがあるからでしょう。
可能性という点で、ちょうど日本経済新聞が「人やモノの移動を低速/超低速で実現する、1~2人乗りの超小型EVが、自動運転EV技術の適用先として大化けをする可能性がある」と、自動運転EV市場に関する記事を掲載していました。そこにある通り、移動速度が時速30km以下の超低速/低速の超小型EV(自動運転EV)といった方向で、次世代モビリティの技術が発展していく可能性もあるのかもしれませんね。
ちょっと先行きの不安な次世代モビリティ市場ですが、小型EVがわが家の救世主となり得るのか? しばらく動向を見守りたいと思います。
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TechFactory通信 編集後記
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