SOLIDWORKS World 2017 CEOインタビュー
限界の先を目指し進化を続ける「SOLIDWORKS」、CEOが語る4つの戦略とビジョン(2/3 ページ)
設計者の思考を超える「Computer “Augmented” Design」
そして、シミュレーションを設計フェーズの最初で活用することについては、次のように説明する。「従来のように、設計をしてから確認・検証を行うというプロセスそのものが既に古いものとなりつつある。シミュレーションは設計検証のためだけに使われるべきではなく、設計フェーズの初期段階で使われるべきものだ。設計者やデザイナーは、コンピュータに対して荷重や拘束といった設計の要件を適切に指示する。すると、コンピュータはそれらの設計要件を満たす形状を自動的に演算して導き出してくれる。そういう姿を目指している」(バッシ氏)。このビジョンを具現化したものが「トポロジー最適化」と「デザインガイダンス」と呼ばれる技術である。これら技術により、人間である設計者では考えもつかないような形状をコンピュータが生み出してくれる可能性がある。今までのように設計をしてから検証を行うというプロセスとは明らかに異なる形状が生み出されるはずで、「これを私はCAD。従来のComputer “Aided(補助・支援)” Designではなく、Computer “Augmented(拡張)” Designと呼びたい」とバッシ氏は、コンピューティングパワーを用いた設計の新たなアプローチをこのように表現した。
なお、設計最適化技術のトポロジー最適化に関しては、次期バージョンの「SOLIDWORKS 2018」に搭載予定だという。また、安全要件や環境要件などを考慮した最適形状を導き出してくれるデザインガイダンス技術を搭載する設計ツールとして現在開発中なのが「Xdesign」である。Xdesignは前回のSOLIDWORKS World 2016で発表された製品。Webブラウザベースの設計環境で、ダッソー・システムズの3DEXPERIENCE platformに対応したアプリケーションとして開発されている。前回の発表から少し時間がかかっていることについてバッシ氏は「開発は順調で、β評価中である。ユーザーから新たな要望(3DEXPERIENCE platformとの完全互換)なども挙がってきている。現在のところ提供時期は未定だが、急いで市場投入するよりもきちんと使ってもらえるものとして完成度を高めてから市場に投入したいと考えている」と話す。
ちなみに、Xdesignは「Xシリーズ」の1つで、これに続くWebブラウザベースの設計環境やツールなども今後ラインアップしていく計画だという(前回発表のあった、ファイルベースのコラボレーションを実現する設計者向けクラウドストレージ「Xdrive」は、「3D Drive」という名称で開発を進めているという)。
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その他、基調講演ではnTopologyが開発したプラグインを用いて、微細構造を使った形状構築の自動化を支援する機能が紹介された。「こうした微細なものは、3Dプリンタであれば製造可能であり、この機能はプラグインとして完全にSOLIDWORKSと統合されている。また、3DプリンタメーカーのStratasysではSOLIDWORKSと3Dプリンタ、すなわち設計と製造の工程をシームレスにつなげるための努力をしてくれている」とバッシ氏(関連記事:あらゆる試作ニーズに応える新しい3Dプリンタを投入――設計から造形までがよりシームレスに)。
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