ローランド ディー.ジー. 「MDX-40A」セミナー
3Dプリンタ+切削加工でモノづくりの可能性を広げよう!(1/2 ページ)
ローランド ディー.ジー.(ローランドDG)主催の「3Dプリンターから切削加工へ ~MDX-40A活用ご紹介セミナー~」の内容を基に、切削加工機を活用したワンランク上のモノづくりのためのヒントと、中型切削加工機「MDX-40A」の特長を紹介する。
「3Dプリンタ」ブームも一段落し、3Dプリンタを自社の製品設計・開発/モノづくりにうまく活用しているケースも増えてきているのではないだろうか。
製造業の世界では、ラピッドプロトタイピング(RP)で3Dプリンタ(3次元造形装置)が活用されてきたが、近年、技術革新とともに3Dプリンタは高性能・多機能化し、価格も以前よりも下がり、機種のバリエーションも増えてきた。また、周辺ツール/サービスの充実や新規素材の開発も今なお盛んに行われており、開発効率化や試作コストの低減、デザイン品質向上などに3Dプリンタが役立てられている。
ただ、モノづくりの現場で3Dプリンタを活用していると、「もう少し表面の仕上がりを良くしたい」「もっと精度を上げて造形したい」「実製品と同じ材質で作ってみたい」といったニーズも出てくるのではないだろうか?
そんなときに役立つのが「切削加工」だ。切削はモノづくりの現場で昔から当たり前のように活用されている加工方式だが、3Dプリンタを利用したモノづくり(3Dプリンタ導入後)の次のステップとして、切削加工があらためて注目されている(関連記事:切削の良さを最大限に引き出す、IoT対応の切削モデリングマシン)。
本稿では、3D切削加工機「MDXシリーズ」やデスクトップサイズの小型切削マシン「SRM-20」などを手掛けるローランド ディー.ジー.(以下、ローランドDG)が主催した「3Dプリンターから切削加工へ ~MDX-40A活用ご紹介セミナー~」(登壇者:スガテック3Dシステムサービス 代表取締役 菅沼和比古氏)の内容を基に、切削加工機を活用したワンランク上のモノづくりのためのヒントとMDX-40Aの特長を紹介する。
3Dプリンタとの使い分けポイント
試作やデザイン検証といったモノづくりにおいて、「3Dプリンタには3Dプリンタならではの良さがあり、切削加工には切削加工ならではの良さがある」と菅沼氏。例えば、3Dプリンタを導入して数カ月、“精度や仕上がりをさらに追求したい”となった場合には、「中型クラスの切削加工機を追加で導入してはどうか?」(菅沼氏)と提案する。要するに、デザイン形状や目的などにより、向き不向きがあるため3Dプリンタと切削加工をうまく使い分けてはどうかという考えだ(※)。
※セミナーでは、ローランドDGの中型クラスの切削加工機「MDX-40A」を題材に説明が行われた。
まず菅沼氏は、3Dプリンタで造形した方がよい(切削加工に適さない)ケースとして、
- アンダーカット形状がある
- 細くて深い溝がある
- 1mm以下の微細なデザインがある
- 中空形状がある
- ゴムのような柔らかい材質を使いたい
- 凹形のピン角がある
- 両面・多面加工の必要性
などを挙げる。中には5軸加工機やMDX-40Aのオプション品である回転軸ユニットなどを使えば加工できるものもあるが、手間も掛かるため、基本的にはこうした形状の場合は3Dプリンタの方が適しているという。
一方、切削加工機で造形した方がよい(3Dプリンタに適さない)ケースとしては、
- 表面を滑らかに仕上げたい
- 実際の材質で作りたい
- 材質をいろいろと変えて試したい
- 強度・耐熱性のあるものを作りたい
- 組み立て製作したい(精度がほしい)
- 簡易金型にして少量生産したい
- 材料コスト/運用コストを押さえたい
などが挙げられるという。強度や材質については3Dプリンタも素材開発が進んでいるので、ある程度満足のいく造形が可能かもしれないが、材料費については切削加工よりも割高な印象だ。簡易金型としての利用についても、ストラタシスのPolyJet 3Dプリンティング材料である「デジタルABS樹脂」を用いた樹脂型(デジタルモールド)なども開発されており、目的や要求精度によっては同じようなことを3Dプリンタでも実現できる。ただし、削り出した際の表面の仕上がりの美しさや加工精度については、基本的に切削加工機の方が期待通りの結果を出せる。また、製品化の際に使用する実際の材質そのもので削り出せる点も大きなメリットといえるだろう。
いずれにせよ、双方良しあしがあるため、菅沼氏が提案するように形状や目的に応じて使い分けて利用できればベストだろう。
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