ケイズデザインラボ 3D-Mill K-650
切削の良さを最大限に引き出す、IoT対応の切削モデリングマシン(1/2 ページ)
ケイズデザインラボと岩間工業所が共同開発した切削モデリングマシン「3D-Mill K-650」には、従来の切削加工機にはない最新技術や、道具としてのこだわりが随所に盛り込まれている。
3Dプリンタを活用したモノづくりの次のステップとして、「切削加工」で表面仕上げや精度を追求してほしい――。
表面の仕上がりや加工精度といった“切削の良さ”を存分に発揮でき、“道具”としての使い勝手や見た目にもこだわった切削モデリングマシン「3D-Mill K-650」が、2016年6月下旬から出荷される(販売価格は660万円~)。
3D-Mill K-650は、ケイズデザインラボとして“初”となる自社ブランド製品で、岩間工業所との共同開発の末に誕生した切削加工機である。2015年12月に共同開発に関する記者発表が行われてから約半年。製品の最終調整もほぼ完了し、後は出荷を待つばかりだ。
今回、「第27回 設計・製造ソリューション展(DMS2016)」(会期:2016年6月22~24日)での一般公開に先立ち、ケイズデザインラボと共同開発を行った岩間工業所の東京テクニカルセンターで、3D-Mill K-650の内覧会が行われた。本稿では、従来の切削加工機にはない最新技術や、道具としてのこだわりが随所に盛り込まれた同製品の特長について紹介する。
モノづくりの次のステップに最適なIoT対応の新世代「切削加工機」
3D-Mill K-650の本体外形サイズは1207×1323×1547mmで、重さが700kg。電源はAC100V 15Aでオフィス内にも設置できるよう設計されている(200V電源にもカスタム可能)。
X方向500mmオーバーを実現する大型ワークサイズ
3D-Mill K-650の特長としてまず外せないのが、650×450×200mmを確保した大型のワークサイズだ。現状、X方向が500mmを超える切削加工機は限られており、いざ手に入れるとなると高価なハイエンド機種(ロボドリルなど)しか選択肢がなかったという。特にここ数年、500mmを超える最適な機種が登場してこなかったこともあり、3D-Mill K-650の開発を後押ししたという。
また、ワークエリアの右奥に最大9本までのツール交換が可能な自動工具交換装置(ATC:オートツールチェンジャー)を標準搭載しており、使い勝手にもこだわっている。
大型のワークサイズだけでなく、加工精度も高く、機械的分解能が0.001mm、位置決め精度が0.015mm/300mm、繰り返し位置決め精度が0.005mmと、高精細加工が可能な仕様となっており、ケイズデザインラボが得意とするテクスチャーによる表面加飾なども高精細に加工できるという。なお、加工材料は石こう類、ABS、ケミカルウッド、軽負荷金属などをサポートする。
IoT技術と連携した利活用も可能に
また、拡張性の高いWindows製コントローラーを採用している点も、従来の切削加工機にはない特長の1つだ。
3D-Mill K-650では、制御機にファナック製ではなく岩間工業所のオリジナルコントローラー「mico」を用い、操作用パネル部分にWindows 10搭載のパネルコンピュータ(=タブレット端末)を採用している。汎用OSであるWindowsの拡張性の高さを生かし、オリジナルアプリケーションを動作させたり、Webカメラを接続して遠隔から加工状態を監視・制御したりといった利用も可能になるという。
なお、Windows 10搭載タブレット端末にはWi-Fi通信の他、SIMスロットが搭載されており、携帯電話通信網を利用したリモートコントロールやリモートメンテナンスなど、IoT技術との連携・活用も将来的に行えるようになるとしている。「装置の安全性の観点から、どの程度コントローラーの仕様をオープンにするか検討段階にあるが、ユーザー自身がカスタムできる拡張性の高いオープンな切削加工機にしていきたい」(同社)。
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