組み込み/IoT機器開発で使えるWindows(3)
小型・低コストな機器開発に適した「Windows 10 IoT Core/Core Pro」(2/3 ページ)
Windows 10 IoT Core OSイメージの入手
Windows 10 IoT Coreが動作するターゲットボードは限定的です。Windows 10 IoT Enterpriseのように、汎用的にインストールできるというものではなく、ターゲットボードごとに個別のOSイメージが提供されている点に注意してください。
現在、マイクロソフトが公式にサポートしているのは、「Raspberry Pi 3(Insider Preview版のみ)」「Raspberry Pi 2」「MinnowBoard MAX」「DragonBoard 410c」の4種類のターゲットボード(図2)。これらのターゲットボードに合わせた、ビルド済みのOSイメージが無償提供されています(下記参考情報)。
インストール手順がステップバイステップで詳細に解説され、アプリケーションのサンプルコードも豊富に用意されていますので、問題なく試せるのではないでしょうか。
IoTデバイスの開発で重要なセンサーやアクチュエータの制御
Windows 10 IoT Coreでは、GPIO、SPI、I2Cといったハードウェア層に近いローレベルの各種I/OインタフェースをUWPアプリから直接制御できます。
従来のWindowsでは、これらのI/Oインタフェースはユーザーモードのアプリケーションからは直接制御できず、専用のデバイスドライバを用意する必要がありました。
Windows 10 IoT CoreのWindowsランタイムAPIは「Windows.Device namespace」を備えており、「Windows.Devices.Gpio」や「Windows.Devices.I2c」といったAPIを使用できます。つまり、IoTデバイス開発において必要になるセンサーやアクチュエータを制御するアプリケーションの開発が簡単になっているのです。
Windows 10 IoT Coreの強みは?
単純にセンサーやデバイスを制御する目的だけであれば、Windows 10 IoT CoreでなくてもArduinoやRaspberry Piで十分な場合もあります。しかし、PC用アプリケーションのようなGUIを搭載したいケースや、「Azure」などクラウドサービスとの連携が必要になる場合には、Windows 10 IoT Coreに優位性があるといえます。
また、「Visual Studio」という強力な開発/デバッグツールを利用できる点も、他のターゲットボードやOSを採用する場合に比べて、アプリケーションの開発生産性の向上に役立つでしょう。
そして何より、Windows 10 IoT Coreでは、Windowsベースの高度なセキュリティ機能を活用できるといった強みもあります。例えば、ディスクを暗号化する「BitLocker」機能や、ディスクへの書き込みを禁止する「Unified Write Filter(UWF)」の機能(下記参考情報)を実装できますので、より信頼性の高いIoTデバイスを開発するのに役立ちます。
プロトタイプレベルの開発の場合、気にすることは少ないかもしれませんが、商用レベルの組み込み/IoT機器の開発となると、セキュリティ面を考慮したOSの選択は非常に重要なポイントになるのではないでしょうか。
Windows 10 IoT Coreの商用での利用
無償で提供されているWindows 10 IoT Coreですが、商用での利用についても正しく理解しておきましょう。
Windows 10 IoT Core Commercialization(図3)のWebサイトでは、CoreとCore Proの2つのエディションが紹介されています。Coreは無償版、Core Proは有償版という位置付けですが、“どちらのエディションも商用での利用が可能”です。
無償版のCoreを搭載した機器の場合は、Windows 10 IoT Core CommercializationのWebサイトの[Sign In]ボタンをクリックしてください。簡単な登録画面に移行し、商用利用における規約「MICROSOFT COMMERCIAL TERMS OF USE FOR WINDOWS 10 IoT CORE RUNTIME IMAGE」が表示されますので、記載内容を確認した上で登録してください。
CoreのOSイメージは無償でダウンロードできますが、有償版のCore Proは提供方法が異なり、Windows Embedded/IoTの代理店経由で入手しなければなりません。コンタクト可能な代理店については、Webサイトの[Find a Distributor Near You]から探すことができます。
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組み込み/IoT機器開発で使えるWindows
マイクロソフトの組み込み/IoT機器向けOS「Windows Embedded/IoT」の導入メリットとは? Windows Embedded/IoTの最新情報や活用ポイントを、他の組み込みOSとの違いを交えながら詳しく解説する。
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