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日本に必要なのは「デジタル時代の現場力」の再構築:IoT政策のキーマンが語る(2/2 ページ)
製造業が直面している変化と課題とは――。日本機械学会の講習会に、経済産業省 製造産業局 産業機械課 課長補佐の長谷川洋氏が登壇。さまざまな政策を紹介しながら「日本の製造業はこれからどうすべきか」について語った。
「日本のモノづくりの危機」への提言とは?
日本では2017年に日産自動車やSUBARUの無資格検査問題、神戸製鋼所、三菱マテリアル、東レなどの品質データ改ざんなど、製造業大手で品質不正が問題となり、その流れは2018年になっても続いている。「この事態を深刻に受け止めた」(長谷川氏)製造産業局では、「2017年の品質問題からあえて問う『日本のモノづくりの危機』」と題した以下の提言をまとめた。
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