個人間カーシェアで有利なのはミニバン、DeNA「Anyca」調べ:Anyca 維持費軽減率ランキング
ディー・エヌ・エー(DeNA)が提供する個人間カーシェアサービス「Anyca(エニカ)」は、2017年度に利用された車種の維持費軽減率ランキングを公開した。
ディー・エヌ・エー(DeNA)が提供する個人間カーシェアサービス「Anyca(エニカ)」は2018年4月9日、2017年度に利用された車種の維持費軽減率ランキングを公開した。
若年層がクルマを買いたくない理由として、日本自動車工業会の調査では、駐車場代など今まで以上にお金がかかることなど、維持費の高さが挙げられている。また、購入しても、年間運転時間から算出できる車両の稼働率は3%程度で、97%の時間は駐車場に眠っている現状があるという。そこで、駐車場に眠っている車を有効活用する個人間カーシェアによって、車種によりどれだけ維持費が軽減されるかを維持費軽減率としてランキング化した。
なお、稼働率の3%は年間運転時間の301.3時間を365日×24時間で割ったもの。年間運転時間は国土交通省が発表した年間総走行距離1万575kmを国内平均移動速度の時速35.1kmで割った数値。
車種ごとの平均的な毎月の維持費を、カーシェアリングの利用料として受け取った金額でどの程度まかなえるか維持費の軽減率としてランキングにまとめた。その結果、維持費軽減率が最も大きい車種は、トヨタ自動車の「ノア」で98%だった。2位は同じくトヨタ自動車の「アルファード」で79%、3位はレクサス「RX」が76%という結果になった。上位10車種にはミニバンや高級車がランクインし、維持費の50%以上をカーシェアリングの利用料でカバーできることが分かった。
また、2017年度でシェアリング利用回数が多かった人気車種のランキングも公表した。1位はBMW「3シリーズ」で、車両のオーナーが1カ月に受け取った平均料金は1万8002円だった。2位はポルシェ「カイエン」で、オーナーが受け取ったのは3万9905円、3位がアルファードで3万2615円という結果になった。人気車種ランキングの上位には輸入車や高級車、日産自動車「エルグランド」などのミニバンも上位にランクインした。人気車種上位10位までの月間平均受取金額は2万8808円となっている。
Anycaは、2015年9月にサービスを開始し、2018年4月に登録会員数13万人以上、登録車数4000台以上、登録車種数650車種以上に拡大した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ジェイテクト安形社長「急速な完全電化は大げさ」ながら、電化を歓迎
話題の多い電気自動車だが、電動パワーステアリングで高いシェアを持つジェイテクトの安形社長はEV車の普及について2030年で10%程度だろうとし、その中でも「より自社の強みを生かせる」と主張する。 - 自動運転や電化の進む中で「技術以外」をどう磨くか
自動運転と電化は今後ますます、何らかのカタチで市販車に取り込まれていくが、技術的に可能であることと、市販車に搭載することでは大きく意味が異なる。日本メーカーが「技術で勝ったが、市場で負けた」とならないためにどうすべきか。テュフ ラインランド ジャパンの講演より探る。 - 加速するEVへの流れ、「EVが当たり前」になると浮上する問題点
自動車パワートレーンの脱ガソリン化が進む中、選択肢の1つであったEVへの注目が高まっている。ダイソンなど他業種からの参入が表明される中、各社の内包する問題とはなんだろうか。 - 「時速160キロで急ハンドル」を再現できる、実車を使ったテストシステム
高度化する自動車の開発に、テストと検証は追い付いていないように見えてしまう。そこで注目されるのが、単体テストとテストコースでの実走行の間を埋める「ハンドルを切れるシャシーダイナモ」だ。 - デンソー有馬社長、EV注力ながら「ガソリンも継続」
デンソーが「電動化」「自動運転」に向けて加速する。2020年までの3年間で5000億円を投じるが、「ガソリンも続ける」と有馬社長は慎重な姿勢を見せる。