IoT活用の設備管理システム、TOKAIコミュニケーションズなど4社共同で実証実験:実証実験
TOKAIコミュニケーションズは、日本サイトラインシステムズ、NTTファシリティーズ、たけびしと共同で、IoTプラットフォームを活用した設備管理システムの実証実験をスタートさせた。
TOKAIコミュニケーションズは2017年11月、日本サイトラインシステムズ、NTTファシリティーズ、たけびしと共同で、IoT(モノのインターネット)プラットフォームを活用した設備管理システムの実証実験を開始した。
同実証実験では、TOKAIコミュニケーションズの静岡データセンターの各設備から、サーバの使用電気量、空調使用電気量、気温や湿度、ドアの開閉、気象などのデータを収集・蓄積し、稼働状況を可視化する。さらに、これらのデータの相関分析や未来予測を行い、運用業務の効率化につなげる。
具体的には、光熱費の削減や空調設備の冷却効果を阻害する要因の可視化、異常や予兆の検知など、データセンターの設備保全効率を確認する。また、空調設備のマネジメントや自動化といった運用管理に加え、さまざまなデータを収集・分析した結果、新たな知見が得られるかも検証する。
各社の役割は、TOKAIコミュニケーションズが同社のクラウドサービス「CloudPlatformVM」にIoTプラットフォームを構築し、導入作業を担当する。日本サイトラインシステムズは、収集データを蓄積・分析する包括的パフォーマンス・マネジメントツール「SightLineEDM」を提供し、導入へのコンサルティングに携わる。
NTTファシリティーズはシステム構築やサポートを、たけびしはOPCサーバ「DeviceXPlorer」を提供し、空調設備などからのデータ取得を支援する。
TOKAIコミュニケーションズでは、同実証実験でサービス運用に十分な結果が得られれば、設備管理IoTプラットフォーム事業としてサービス化することを検討している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- IoTを活用した次世代工場実現へ――オークマの新工場で共同実証を開始
オークマと日立製作所は、IoTを活用したスマート工場の実現に向け、マスカスタマイゼーションに対応した高効率生産の先進モデル確立に関する協創を開始。「生産の見える化の進化」と「工場制御周期の高速化」をテーマに、両社のノウハウを融合し、オークマの新工場「Dream Site2」において実証モデルを構築した。 - Intelの半導体製造工場の生産効率改善にIoT活用――使えるデータをタイムリーに
富士通とインテルは、IoT分野における協業の第2弾として、インテルの半導体製造拠点であるマレーシアのペナン工場における工場全体の生産効率可視化システムの共同実証を開始。これまで、工場の環境情報や製造ラインの稼働状況を経営層がタイムリーに把握できず、工場全体あるいは製造ラインの効率改善につなげることができなかったが、IoTを活用したシステムを導入したことで迅速な対応が可能となった。 - PC工場をIoT技術で見える化――不具合原因特定の効率化や輸送コスト削減に貢献
富士通とインテルは2015年5月に合意したIoT(モノのインターネット)分野での協業に基づき、ノートPCの製造を手掛ける島根富士通で実証実験を行い、その成果を発表した。 - 職場環境とストレス度の相関は? ベルト装着型IoTデバイスで生体情報を計測
ソフトバンク・テクノロジーとダイキン工業 テクノロジー・イノベーションセンター、青山キャピタルは、ベルト装着型IoTデバイスを用い、職場環境とストレス度の相関などについて計測・検証する実証実験プロジェクトを、2017年7月から開始する。 - 正確な人数把握が可能なセンサーをTDU新校舎に約1000台設置、省エネ活動に貢献
オムロンは、日建設計と共同開発したサーモパイル型人感センサーが東京電機大学(TDU)に採用され、同校の東京千住キャンパス新校舎5号館に約1000台を納入したと発表した。