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デジタル社会の進展に伴い重要性が増すセキュリティ対策産業社会におけるデジタル化の価値(3)(1/3 ページ)

「デジタル化」とは何か――。デジタル化が産業社会にもたらす変化と価値について、全4回で解説する。第3回では、デジタル化の流れの“受け皿”となる産業用ネットワーク/インダストリアルIoT(IIoT)と、それに関連したセキュリティの話題を取り上げます。

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 連載「産業社会におけるデジタル化の価値」では、IoT(Internet of Things)や人工知能(AI)といった近年話題のテクノロジーの中核を担う、「デジタル技術デジタル化)」が産業社会に何をもたらすのか? その価値について全4回にわたり解説していきます。

 前回は、製造現場により近い部分とバリューチェーンにおけるデジタル化の流れについて紹介しました。今回は、そうしたデジタル化の流れの“受け皿”となる産業用ネットワーク/インダストリアルIoT(IIoT)と、それに関連したセキュリティの話題を取り上げます。

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生産現場における情報のリアルタイム把握を阻害する要因

 前回お届けした「製造現場はどう変わる? デジタル技術がもたらすインパクト」では、設計領域と生産領域との連携の重要性について説明しました。これを実現するためには、人間の体に張り巡らされた神経ネットワークのように、あらゆるデジタルデータが全社的に利用可能な状態になっている必要があります。人間の場合、万が一、神経ネットワークが欠けていると必要な情報が脳に伝達されず、正しい認識/判断ができなくなったり、筋肉への指令をうまく出すことができなくなったりして、正しい行動がとれなくなってしまいます。

 製造業の会社組織を見た場合、設計部門などが利用するオフィスネットワークと、工場で利用されるネットワーク(ここでは産業オートメーションネットワークと呼ぶことにします)との間には、いろいろな点で相違点があります。このことが生産現場における情報のリアルタイム把握を阻害し、「現状を把握する能力の不完全性」をもたらす要因となっています。

産業オートメーションネットワークの特徴

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