従来の常識を覆し、限界点を突破する「デジタル技術」の可能性:産業社会におけるデジタル化の価値(1)(1/3 ページ)
「デジタル化」とは何か? デジタル化が産業社会にもたらす変化と価値について、全4回で解説する。第1回は、今までの限界を突破し、企業組織の活動機能をあるべき姿に近づけていくことができるデジタル技術の可能性について取り上げる。
こんにちは、志田穣と申します。
近年、インダストリー4.0をはじめ、IoT(Internet of Things)や人工知能などが“現在の産業社会を変革するもの”として大きく取り上げられていますが、その中核を担うのが「デジタル技術(デジタル化)」だということをご存じでしょうか。
われわれの生活の中で、コンピューティング(コンピュータを用いた活動全般)が日常的に行われるようになって久しいですが、最近になって一体何が変わってきたのでしょうか? そして、その変化が社会にどのようなことをもたらそうとしているのでしょうか? 本連載では「産業社会におけるデジタル化の価値」をテーマに、こうした疑問について詳しく解説していきます。
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組織を機能させる上で、人間はいかに万能に近づけるか
人間の行動は、「認識」⇒「判断(思考)」⇒「行動」で成り立っているといわれています。人間1人で考えれば、知覚や聴覚をもって周囲の状況を認識して、その情報を脳で総合的に判断し、肉体を使って行動に移すわけですが(図1)、単体で考えても人間は非常に“不完全な存在”といえます。
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