ニュース
99.9999%の可用性を提供、ITとOTの融合を図るクラウド基盤:Wind River Titanium Control
米Wind Riverが、生産拠点や電力プラントの制御システムを仮想化するソフトウェアプラットフォーム「Wind River Titanium Control」を提供する。専用システムであっても仮想化することで接続性と柔軟性を高め、IoTなど新たな潮流にも容易に対応できる。
IT(情報技術)とOT(制御技術)をつなぐクラウド基盤
米Wind Riverは産業制御システムに向けた、仮想化ソフトウェアプラットフォーム「Wind River Titanium Control」(以下、Titanium Control)を発表した。
これは生産拠点や電力プラントなどに導入される各種制御システムならびソフトウェアを仮想基盤上で動かすことを可能にするソフトウェアプラットフォームであり、「ITシステムで十分とされる99.99%を上回る、99.9999%の可用性を提供する」(米 インダストリアル担当ソリューション ダイレクター リッキー・ワッツ氏)という高い信頼性と高速な反応速度が特徴となる。
産業用の制御機器や制御システムは長期間使い続けることを前提とした専用設計がなされていることが多い。最適化された設計であるという利点を持つ一方で、専用設計であるためにコストが高く、他の接続性に乏しくIoTなど新たな潮流への対応が難しいという問題を抱えている。
発表されたTitanium Controlは現場における既存制御システムを、仮想化した共通基盤に吸収してそこから提供しようとするものであり、異種環境の差分吸収によるデータ連係や制御システムという既存資産の緩やかな刷新も可能にする。
エクソンモービルでの導入事例
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- IoTクラウド基盤、パナソニックのプロジェクター遠隔監視システムに採用
日本システムウエア(NSW)は、同社のIoTクラウドプラットフォーム「Toami」が、パナソニックの高輝度プロジェクターの遠隔監視システムに採用されたと発表した。 - 工場IoTは小さく始めて、大きく育てる――少ない初期投資で着実な導入を支援
工場の見える化を実現すべく、IoT導入に大きな期待を寄せる製造業。しかし、現在本格的にIoT導入を進められているのはごく一部である。そうした中、さまざまな課題や障壁を取り除き、月額50万円からのスモールスタートでファクトリーIoT導入を支援するパッケージを、日本システムウエア、PTCジャパン、日本ヒューレット・パッカードの3社が発表した。他のIoT導入支援サービスとの違いはどこにあるのだろうか。 - IoTの基本機能を提供するAzureを活用したプラットフォームサービス
NECネッツエスアイとFIXERは、Microsoft Azureを活用した「IoTプラットフォームサービス on Azure」を共同開発し、2017年4月より提供を開始すると発表した。 - 短期間・低コストで、生産現場と製品のIoT化を支援するソリューション
アビームコンサルティングは、製造業の生産現場と製品のIoT化を支援する「IoT Data-Driven Manufacturing Solution」の提供を開始した。 - 信号灯から製造設備の稼働状況を取得する“簡単IoT”ソリューション
東洋ビジネスエンジニアリングは「第1回 スマート工場 EXPO」において、信号灯に専用機器を取り付けるだけで簡単に製造設備の稼働状況を見える化できる、製造現場向け“簡単”IoTソリューションの展示デモを行った。