自動運転と5Gを視野に入れたモデルベース開発環境最新版:MATLAB/Simulink Release 2017a
The MathWorksが「MATLAB/Simulink」の最新版「Release 2017a」を提供開始した。新たに自動運転と5Gに関する機能を搭載、Live Editorも強化されさまざまなモデルベース開発を支援する。
The MathWorksがモデルベース開発環境「MATLAB/Simulink」の最新版、「Release 2017a」を提供開始した。新バージョンではMATLABにADASおよび自動運転システムの設計開発、シミュレートおよびテストするためのツールボックスである「Automated Driving System Toolbox」が追加された他、86製品へのアップデートおよびバグ修正が行われている。
MATLABでは「Automated Driving System Toolbox」追加の他にも、たたみ込みニューラル ネットワーク(CNN)を学習させる深層学習アルゴリズム「Neural Network Toolbox」やFast R-CNNおよびFaster R-CNNによるオブジェクト検出のための深層学習「Computer Vision System Toolbox」などが用意されており、自動運転車やディープラーニング関連の開発にも積極的に対応している。R2016aから導入されたLive Editorも多くの機能強化が行われている。
Simulinkも複数シミュレーションの並列実行やMATファイルからの入力信号ストリーミングといった強化が行われ、自動車のパワートレインシステムのモデル化とシミュレーションに対応する「Powertrain Blockset」も用意されている。検証機能としてはMISRA C:2012 Amendment 1に対するコードチェックを行うバグファインダーなども用意されている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 国内組み込みシステム市場をリードするのは自動車、急成長は医療と監視
ミック経済研究所が国内組み込みシステム市場の調査資料を刊行した。当面の成長ドライバーはやはり自動車。IoTについてもその経済的影響を調査している。 - RTOSからLinuxへの移行を容易に、ルネサスが産業機器向けLinuxソリューション
ルネサス エレクトロニクスが組み込み機器向けプロセッサと動作検証済みLinux、ミドルウェアなどを組み合わせたLinuxプラットフォームを提供開始した。RTOSがまだまだ多く利用されている産業機器のLinux移行を促す。 - 「QC7つ道具」のIoT版、JMACが「現場IoT7つ道具」
日本能率協会コンサルティング(JMC)は、国内製造業が取り組みを加速している、製造現場におけるIoT(Internet of Things、モノのインターネット)の活用に役立つ可視化・分析ツール「現場IoT7つ道具」の展開を始めると発表した。 - ビッグデータ処理機能を強化した「MATLAB/Simulink 2016b」
モデルベース開発環境「MATLAB/Simulink」の最新版「Release 2016b」が提供開始された。メモリに収まりきらないような大規模データの処理について操作性が向上した他、新ツールやSimulinkの機能追加などが行われている。 - モデルベース開発環境の最新版「Release 2016a」登場
MathWorks Japanは、同社モデルベース開発環境「MATLAB/Simulink」の最新版「Release 2016a」を発表した。