連載
デスクトップ仮想化「導入までの流れとポイント」【前編】:CAD、CAE環境をVDIへ移行するための手引き(3)(1/3 ページ)
設計・解析の現場でも、デスクトップ仮想化の一方式であるVDIに対する関心が高まっている。連載「CAD、CAE環境をVDIへ移行するための手引き」では、VDIの基礎解説や導入メリット、運用ポイントなどを分かりやすく解説していく。第3回では、導入検討を効率的に行うためのヒントを提示する。
はじめに
導入の前に検討すべき事項は、予想以上に多い。検討を効率的に進めるためには、流れとポイントを押さえるのが近道だ。
デスクトップは、利用者にとって最も身近なITシステムであることから、自身のこだわりが反映されがちだ。このため、デスクトップの更改は、利用者の利用シーンやニーズを聞きながら二人三脚で丁寧に進める必要がある。利用者のニーズを置き去りにして管理者の理想のみを追求すると、利用者から十中八九猛反発を喰らうだろう。これとは逆に、利用者の要求を際限なく取り入れてしまうと、ITシステムの理想から離れるばかりだ。しかもデスクトップの展開・更新は、一度始めたら後戻りが困難なウォーターフォールモデルである。このため、本テーマは【前編】【後編】の2回に分割し、数々の案件を通じて学んだポイントについて、誌面の許す限りお伝えしたいと思う。また、この流れとポイントについてはオフィス環境でも設計環境でも基本的な点は同じであるため、オフィス環境への導入を基に、設計環境ならではのポイントを付加した。
» 前回「デスクトップ仮想化がCAD、CAE現場にもたらすメリット 」を読む
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