大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
財務の苦境続くIntel、コスト削減のやり玉に挙げられたRISC-VとTofino(3/4 ページ)
ということで話を経費削減に戻すと、だからといって例えばGordon Moore Parkへの30億ドルの投資をやめる訳には行かない。D1Xの拡張は、今後のIntelの製造プロセスの開発に欠かせないからだ。2022年のForm 10-Kによれば、オハイオ州の2つのFabへの投資(200億ドル以上)と、ドイツのFabへの170億ユーロの投資、さらにアリゾナ州のFabの拡充(最大300億ドル)などの投資は引き続き継続するようであり、ということはそれ以外の部分で何としてでもコスト削減の必要がある。
そうしたコスト削減のやり玉に挙げられたのが、Pathfinder for RISC-V Programである。米国時間の2023年1月26日、Intelは突然Pathfinder for RISC-Vプログラムの中止を通告した。開始したのが2020年8月30日のことだから、実に5カ月未満での終了である。多分、このプログラム開始にあたってパートナー各社との根回しとか詳細な規定の策定などに要した期間の方が長かっただろう。これがパートナーにとって寝耳に水だったのだろう、というのは例えばCEVAは2022年12月1日に同プログラムへの参加を決めているという事は、少なくともこの時点でプログラムが終了する可能性は微塵も無かったということだろうし、1月26日の時点ではまだTerasicから評価用ボードが購入可能だった(現在は販売終了になっている)というあたり、パートナーへの通告も突然だった可能性が非常に高い。
このプログラムを止めたからといってどれほどの経費削減になるのか非常に疑問ではあるし、これによって折角盛り上がり始めていた「IFS(Intel Foundry Service)でRISC-VベースのSoCを作ろうという機運」に冷や水をぶっ掛けた事になる。2022年12月のRISC-V Summitでは、IntelとSiFiveが共同でHorse Creek(SiFiveが設計したSiFive P550ベースのSoC。製造はIntel 4で行われる)の評価ボードを紹介したりした(写真4)のだが、そこから1カ月あまりでこのありさまである。もちろんこのSiFiveとの協業とPathfinder for RISC-Vプログラムの間には直接関係ないが、プログラムに参加していたパートナー企業の機嫌を損ねたのは間違いないと思われる。
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