大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
IARのCEO解任に見る業界再編/FD-SOIの今後(2/4 ページ)
ではどこがIARに買収提案を出したのだろう? まず考えやすいのはRISC-V系のベンダーだろう。RISC-VがArmに負けている点の一つが開発環境の不備である。単にIDEを提供するだけでなく、JTAGプローブとかさまざまなProfilerなどを含む統合的な環境を、既にIARはRISC-V向けにも提供している。そういう意味では買収の対象になりやすい。
もう一つありそうなのは、自動車向けの開発環境を提供しているベンダーである。IARは最近、急速に自動車向けに環境をシフトしつつある。単に自動車向けMCUへのサポートを厚くするだけではなく、ホスト側としてLinux環境をサポートするとともに、CI/CDへの対応を進めているが、これは主に自動車向けシステムを開発している顧客からの要望である。この自動車向けMCUの統合開発環境は、もっと上位の自動車向け開発環境を提供しているベンダーからすれば非常に魅力的に映るだろう。
このところOSとか開発環境などのベンダーはちょっと小康状態というか、あまり買収などの話は聞かなかった(2019年のExpressLogicの前は2016年のMicriumくらいしか思いつかない)のだが、今回の動きは久々の開発環境メーカーの買収につながる可能性があるだけに、今後の展開が気になるところだ。
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大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
これを読めばここ1カ月のエレクトロニクス/組み込み業界の動きが分かる連載。注目すべき市場動向と注目すべき製品を取り上げます。
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