大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
Intelの苦境が人ごとではないSamsung ファウンドリー事業は崖っぷち(3/3 ページ)
TSMCに乗り換える顧客も
これは10月のニュースになるのだが、ZDNet Koreaが10月2日に報じたニュースによれば、韓国でAI向けプロセッサを開発しているFuriosaAIやDEEPXが、次世代製品の生産をSamsung FoundryからTSMCに変更した事が報じられている。FuriosaAIでは、第1世代の「Warboy」はSamsungの14nmを利用しているが、第2世代の「Renegade」はTSMC N5とCoWoSを利用する事に決まったそうだ。DEEPXも、コンピュータビジョンを実行する第1世代の「DX-V1」はSamsungの28nmで製造されているが、これに続く「DX-V3」はTSMCの12nmを採用したとの事。ちなみに、より高性能なAIアクセラレータである「DX-M1」および「DX-H1」はSamsungの5nm(5LPP?)で製造されているが、後継製品の製造プロセスは現在協議中という話であった。
もともとSamsungのファウンドリービジネスは、言ってみればTSMCが溢れた際の“受け皿”的なところがあった。分かりやすい例がNVIDIAで、コンシューマー向けの「GeForce RTX 3000」シリーズは本来TSMCで製造したかったものの、当時TSMCのN7のキャパシティーが十分でなく、それもあってSamsungの8LPPをベースにした8Nプロセスで製造。ところが「GeForce RTX 4000」シリーズは早くから生産量確保に動いたこともあり、TSMCのN4をベースにした4Nプロセスで製造が行われているという具合だ。もちろんSamsungはこの状況を良しとしておらず、その打開策としてTSMCよりも先行してGAAプロセスの量産に踏み切った訳であるが、そのGAAプロセスが満足に製造できていないという現状では、ファウンドリービジネスそのものの行方が怪しくなる。Intel Foundryと異なり、DRAMやNANDフラッシュなどで稼げている分、財務的にはまだマシだが、技術的に言えばIntelと状況的には大差ない。もしIntelが本当にIntel 18AをまっとうなYieldで量産可能な状況に持ち込んだとすれば、Intelにすら負けることになる(冒頭のBroadcomの話とかを見るに、ちょっと微妙ではあるが)
HBM4開発でついにライバルと協業か
2024年9月6日にTrendForceが報じたところによれば、Samsung ElectronicsはバッファレスHBM4のチップ開発において、TSMCと協業を決めたとされる。要するにDRAMスタックはSamsung Electronicsが製造するが、一番下に来るコントローラーをSamsung FoundryではなくTSMCに製造を委託するという話だ。現状のSamsung Foundryのビジネスの苦しさを象徴していると思わざるを得ない。
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これを読めばここ1カ月のエレクトロニクス/組み込み業界の動きが分かる連載。注目すべき市場動向と注目すべき製品を取り上げます。
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