宮田健の「セキュリティの道も一歩から」(51)
それでも枯れるまで待つ? かつての常識をアップデートすべき理由(2/3 ページ)
TCP/IP利用もしっかりアップデートを
そしてもう一つ、IoTに関係して大きな事件が発生しています。
「Ripple20」と名付けられた脆弱性が発見されています。これはTreckが開発したTCP/IPスタックにおける脆弱性で、任意のコード実行を含む影響が想定されています。問題はこのスタックを利用した機器が多岐にわたることで、影響するデバイス数は数百万とも、数億とも、数千億ともいわれています。要するに、全体像が見えないほど影響が発生する可能性があるわけです。
そして大きな問題は、20年以上前から利用されているものであり、簡単にアップデートすることが難しいという現状です。カスペルスキーのブログでは、対処方法として
- 全デバイスのファームウェアをアップデートする(今回の脆弱性があろうとなかろうと、実行をお勧めします)
- 重要なIoTデバイスのインターネット接続を最小限にとどめる
- オフィスのネットワークを、このようなデバイスが使用されているネットワークから切り離す(こちらも、今回の脆弱性とは無関係に推奨します)
- IoTデバイスが接続するネットワークでDNSプロキシを構成する
と挙げています。これはよく読むとIoTデバイス利用における基本的な対処であり、今回の脆弱性の根本対策ではありません。もし皆さんが対象のデバイスを持っていたとしたら、「しっかり対策しろ!」と思うかもしれません。
視点を変えてみましょう。もし皆さんが販売するIoTデバイスで、このような脆弱性が発見されてしまった場合、もはや「交換」しか取れる対策がありません。そうならないためには、やはりアップデートの仕組みをしっかり用意しておく必要があるのです。
いまからリリースするIoT製品は、脆弱性がある前提で、安全にアップデートできる仕組みをしておくというのが、今回のRipple20の教訓として生かすことにつながります。しっかりと情報を追いかけておくことをお勧めします。
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宮田健の「セキュリティの道も一歩から」
「モノづくりに携わる人」だからこそ、もう無関心ではいられない情報セキュリティ対策の話。でも堅苦しい内容はちょっと苦手……という方に向けて、今日から使えるセキュリティ雑学・ネタをお届けします。
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