IoT in Action
「小さく始める製造業IoT」にマイクロソフトができること(1/2 ページ)
製造業でのIoT活用は高い関心を寄せられているが、即時的な大規模導入は難しいため、可能な部分から着手する「小さく始める」手法が注目されている。日本マイクロソフトは「IoT導入のパターンが見えてきた」と、類型化されたAzure IoTで小さく始める製造業IoTを支援する。
マイクロソフトといえば言わずと知れた「ITの巨人」であり、最近ではビジネスの軸足をパッケージからクラウド「Azure」へ移行したことでも知られる。その規模は「2018年度にクラウドビジネスで200億ドルの売上を目指す」とまでに拡大しており、利用企業の顔ぶれもIT関連企業に限らなくなっている。
日本国内で有名な非IT企業のAzureド利用例と言えば、建設機械大手コマツ(小松製作所)における「スマートコンストラクション」だろう。建設機械にGPSを始めとした多種多彩なセンサーを搭載する他、建設現場で発生するさまざまな情報を連携させ、人と現場と建機の三位一体改革を実現する、まさにIoTと呼べる導入事例である。
ただ、コマツでいえばフルカスタマイズでの導入であり、得られる効果も大きいが導入コストも大きい。IoTにモノ(Things)が関係する以上、導入にある程度の手間がかかることは仕方がないといえるが、それでも「フルカスタイズしかない」のであればIoTの普及は見込めない。
IoT導入は「カスタマイズ前提」の時期を抜け出そうとしている
製造業IoTにおいて、いきなりスマート工場の実現を目指すのではなく、できるところから始めるアプローチ、いわば「小さく始める製造業IoT」が一定の存在感を示しつつある。これはどうしても設備投資が大きくなりがちで、導入に関する費用対効果を考えねばならない製造業にとって現実的なアプローチといえるが、“ゲンバ”だけの取り組みに終わる可能性もある。この状況を、Azureを有するマイクロソフトはどう考えているのか。
「日本企業のIoT利用率はまだ高くないが、製造業においては使われつつあると感じる」と感想を述べるのは、日本マイクロソフトの菖蒲谷雄氏(業務執行役員 IoTデバイス本部長)だ。
日本マイクロソフトが開催したイベント「IoT in Action」の檀上に登った菖蒲谷氏は日本国内のIoT市場支出額や産業セクター別のIoT利用率などの調査データを紹介しながら、着実にIoTに関する市場は成長するだろうと述べる。日本マイクロソフトとして注力するのは、製造/流通/ヘルスケア/スマートビルディング/エネルギー/セキュリティの6分野であるとするが、中でも、製造分野での伸びに手応えを感じているようだ。
その伸びを加速させるために必要だと菖蒲谷氏が述べるのは、「リピータブルソリューション」の考え方だ。業種業態に関係なくB2BにおけるIoT導入はまだまだ黎明(れいめい)期であり、案件ごとのカスタム提供になっている。このカスタム提供の知見が集まれば、あるタイミングから一部を再利用するリピータブルソリューションが一般化するだろうという。
檀上の菖蒲谷氏は東京エレクトロンデバイスの「製造業向けIoTフィールドサービス効率化支援パッケージ」や「ソラコムとの連携」、ぷらっとホームの「Windows 10 IoT搭載IoTゲートウェイ」など、さまざまな取り組みや製品を紹介していくが、「IoTにおいて、全てを1社ではまかなえない」とコミュニティーの大切さを説く。
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