CPUを「3度」手放したImagination 背景にRISC-Vのレッドオーシャン化:大原雄介のエレ・組み込みプレイバック(1/3 ページ)
Imagination Technologiesのページから、CPU IP(Intellectual Property)の製品ページがひっそりと消えた。実は同社がCPU IPビジネスを手放すのはこれが3度目になる。今回、手放した理由は何なのか。それを推測すると、RISC-V市場の変化が見えてくる。
ひっそりと消えたCPU IPのページ
2025年1月のニュースと言えば、月末にIntelの決算発表があり、こちらが予想通りの赤字決算となった(売上総額でも再びSamsung Electronicsに抜かれて2位になった(参考記事)こと、それとDeepSeekの一般利用がスタートし、いきなりNVIDIAの株価を17%ほど下げ、時価総額を90兆円近く吹っ飛ばしたことが大きなニュースであったが、こちらは他にも記事が出ているのでちょっと見送って、今回は別のニュースを。
ことし(2025年)に入って早々、複数のメディアが、Imagination Technologies(以下、Imagination)がRISC-V CPU IP(「Catapult CPU IP」)の提供ビジネスから撤退したことを報じた。実際Internet Archiveで検索してみると、2024年9月19日付のProduct PageはGPUとCPU、AIという3種類のIP(Intellectual Property)が提供されていた(図1)のに、10月12日付ではCPU IPが見事に落ちているのが分かる(図2)。またCPU IPのページに行くと、現在はProductsページにリダイレクトしており、もうCPU IPのページにはアクセスできなくなっている。
この件に関して同社は何もプレスリリースを発表しておらず、公式Blogでも一切言及がない。どうもひっそりとCatapultの幕を閉じることにしたようだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.