連載
半導体不足に対するルネサスの答え:大原雄介のエレ・組み込みプレイバック(1/3 ページ)
エレクトロニクス/組み込み業界の動向をウオッチする連載。今回は、長引く半導体不足に対してルネサスエレクトロニクスがどう考えているか、について紹介する。
ルネサスエレクトロニクスが2021年9月29日に「Progress Update」と題した3時間半にも及ぶ説明会を開催した。ここでは同社の四半期決算説明会などで行われている部門別の説明などから一歩踏み込んだ説明が行われた。このProgress Updateの概略はMONOistに記事が掲載されているので、こちらをお読みいただくのがよいと思うが、筆者はこの説明会を通して昨今の半導体不足に対するルネサスの考え方をちょっとご紹介したいと思う。
そもそもルネサスは2021年3月に那珂工場が火災により操業が止まっている。この事も、今回の半導体不足の要因の「小さな」一つである。「小さな」というのは2021年4月の記事にも書いたが、そもそも2021年に入っての供給ひっ迫はむしろCOVID-19によるものが最初のきっかけである。その後旭化成エレクトロニクス宮崎工場の火災、テキサス州の大寒波によるSamsung/NXP/Infineonの操業一時中断、ルネサスの那珂工場ときてTSMCの火災と続いている。ちなみに先日もドレスデンで停電があり、InfineonとBosch、GlobalFoundriesのFabが停止する騒ぎとなっている。
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