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世界的な半導体の生産量不足、その原因と影響大原雄介のエレ・組み込みプレイバック(1/3 ページ)

エレクトロニクス/組み込み業界の動向をウオッチする連載。今回は、さまざまな業界へ多大な影響を及ぼしている「半導体の生産量不足」についてお届けする。

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 今回のテーマは、2021年3月に始まったわけではないもののそれが3月に顕著になったことで他業界に影響を及ぼしまくった、という観点でやはり3月の話題として取り上げるのが適当だろうという「半導体の生産量不足」の話である。

 もともとは2021年1月ごろから、自動車メーカーを中心に半導体需要がひっ迫している、という話題が挙がっていた。別に自動車だけでなく産業機器向けとかコンシューマ向けも含めて「“満遍なく”半導体が足りない」という状況だったのだが、それが次第にひどくなっていたのだ。理由はいろいろあるが、大きなものにはCOVID-19が挙げられるだろう。日本でも在宅のテレワーク勤務が急に普及した結果としてノートPCやWebカメラなどが一時期在庫払底しかかっていたのは記憶に新しい。結果として、2019年までと2020年以降では異なる需要が発生することになった。この影響は決して少なくないし、現在も続いている。

 幸いにCOVID-19の状況であってもほとんどの工場そのものはは操業を継続しているから、当初は単に一過性の現象と考えられていたが、COVID-19による自粛が全世界的に長期間にわたって継続した結果、特に流通が滞り始めたことでいろいろと生産に支障をきたし始めたのが2020年の後半あたりだったかと記憶している。

 これに輪を掛けたのが、半導体工場の操業停止である。

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