特集
クボタの「喧噪音が飛び交う」組み立てラインに静寂を呼んだ、四角いブロック:シリーズ「モノづくりの現場から」(クボタ 枚方製造所)(3/3 ページ)
製造業の組み立てラインには、アンドンシステムや信号灯といった作業トラブルを知らせる仕組みが広く導入されている。クボタの枚方製造所はこの「お知らせ」を安価に高度化し、作業効率を劇的に改善した。現場主導でなされた、その取り組みを紹介する。
ビーコンを使った屋内位置測定で出荷前の滞留を防ぐ
ねがブロの本導入開始は2018年1月であり、現在はミニバックホー製造ラインの組み立てにおける全工程(25工程、25個)へ配置されている。通知は1本の通知用リストバンドに集約して受けるようにしているが、通知用リストバンドは5本が納品済みであり、将来的には「ある工程からの通知はリストバンドAで受け、別工程からの通知はリストバンドBで受ける」といった柔軟性を持たせることも検討している。
ねがブロ導入は組み立てラインにおける、“人を呼ぶ”仕組みの効率化において大きな成果を上げているが、ミニバックホーの製造においては、組み立てられた“機体の管理”についても新たな取り組みに着手している。ビーコンを用いた機体の状態(位置)把握だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「チープカシオ」の組立を自動化、国内回帰を低コスト実現したカシオのモノづくり
カシオが低価格時計「チープカシオ」の生産を、国内で自動化する。基本的に腕時計はデザインバリエーションの多さなどから生産自動化に向かない製品であるが、あえてカシオは自動化に踏み切った。その理由と手法を紹介する。 - 機械と人の融合が可能にした最高画質、4K有機ELテレビはこうして作られる
パナソニックが販売を開始した「ビエラ史上最高画質」をうたう4K有機ELテレビ「TH-65EZ1000」、その生産拠点が宇都宮市に存在する「モノづくり革新センター」だ。機械化と匠の技、その融合で最高画質製品は作られている。 - NEC・レノボ製品の“1日修理”を実現するNECパーソナルコンピュータ 群馬事業場
レノボ・ジャパンは、NEC製PCの保守サポートサービス拠点であるNECパーソナルコンピュータ 群馬事業場(群馬県太田市)でのレノボ製PCの修理サポート業務開始を受け、プレスツアーを開催した。NEC製品とレノボ製品の修理サポートを一手に引き受ける工場内修理の取り組みとは? - オムロンが示す「産業用ロボットの未来」――人との新たな協調、設備との協調へ
オムロンは、「システムコントロールフェア(SCF)2017」(会期:2017年11月29日〜12月1日)の出展社セミナーにおいて、「オムロンが考えるロボット活用によるモノづくり革新」と題し、ここ数年間注力してきたロボット事業をメインに、同社の独自性やロボット活用の進化について語った。 - 量産ラインで本格稼働する「3Dマシンビジョン」、その仕組みと導入メリット
生産ラインにおいてばら積みされた部品のピッキング作業は運搬と並び人手で行われる事の多い作業だが、3Dマシンビジョンとロボットによる自動化が普及しつつある。3Dマシンビジョンの主な方式や製造業における導入事例、導入メリットについて解説する。