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メモリ事業の売却先決定も「光る東芝」でいられるか企業動向を振り返る 2017年8月版

東芝メモリの売却先がようやく決定しましたが、売上高2000億円を超える最大の利益源を手放し、東芝はどのように事業を運営していくのでしょうか。

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芝浦一丁目の猫
明日はどっちだ

 数カ月に及んだ交渉が終わりを迎え、2017年9月20日、東芝は子会社「東芝メモリ」の売却先として産業革新機構やベインキャピタルらが名を連ねる日米韓連合を選びました。メモリ事業を共同運営していた米ウエスタンデジタルの動向次第では売却が無効になる可能性もありますが、ひとまずの方向性は定まりました。

 ドル箱ともいえるメモリ事業の売却に踏み切らざるを得なくなった直接のきっかけは、2016年12月に明らかとなった米子会社ウェスチングハウスの特別損失にあります。「特別損失は数千億円にも及ぶ可能性がある」と語られ、財政立て直し策として2017年1月にメモリ事業の分社化と売却計画が発表されました。

 その後には内部統制の不備が明らかになり、決算が完了できないという異例の事態となり、監査を終えていない見込み数値でも債務超過状態だったことが発覚します(債務超過により、2017年8月1日付で東証2部に指定替えとなっています)。2018年3月末までも債務超過であれば上場廃止となるために東芝は「2018年3月末までの売却完了」を目標としていましたが、今回の売却先決定によって第1段階をクリアした格好です。

 ですが、売上高2000億円を超える最大の利益源に成長したメモリ事業を手放した東芝は、この後、どのようにして事業を運営していくのでしょうか。

何が残るか

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