手書き文字認識技術を活用し、紙帳票による効率的な設備保全を実現:富士ゼロックス 紙帳票による保全可視化ソリューション
富士ゼロックスは、同社独自の手書き文字認識技術による帳票処理支援ツール「ApeosWare Record Link」と、ウイングアーク1stのBIツールを組み合わせた「紙帳票による保全可視化ソリューション」の提供開始を発表した。
富士ゼロックスは2017年7月、同社独自の手書き文字認識技術による帳票処理支援ツール「ApeosWare Record Link」と、ウイングアーク1stのBIツールを組み合わせた「紙帳票による保全可視化ソリューション」の提供を開始した。紙帳票の設備保全データの分析活用を促すことで、効果的で効率的な設備の予防保全を実現し、保全コストの最適化と人材育成を支援する。
同ソリューションは、富士ゼロックスのApeosWare Record Linkに、ウイングアーク1stのデータベースおよびレポーティングツール「Dr.Sum EA」と、ノンプログラミングで複数の情報源からデータを集めて一覧表示するダッシュボードツール「MotionBoard」を組み合わせた。価格は「ApeosWare Record Link 1.1 基本パッケージ」が200万円(帳票1万レコード分保管可能)、「Dr.Sum EA Premium」が最大データ件数2000万件、同時実行数7のモデルで250万円、「MotionBoard for Dr.Sum EA」が150万円(10ユーザーライセンス分)となる(いずれも税別)。設計および構築支援サービスは別途見積もりとなる。
同ソリューションにより、設備の点検記録などの紙帳票をスキャンし、手書き文字認識技術でデータとして抽出、BIツールによりグラフ化することで設備の状態を可視化できる。集めたデータは、前年度データや同様設備との比較などの分析が可能で、異常停止を防いで設備稼働率の向上につなげることができる。
また、日常の点検データを活用した設備状態のモニタリングを可能にすることで、故障発生が予測される時期に部品を交換する「時間計画保全」から、基準に達した部品を適宜交換する「状態監視保全」へ切り替えることができる。
さらに、技術スタッフや設備オペレーターが、データに基づいた分析や問題発見、改善策立案をすることで設備や業務への理解も深まり、人材育成にもつながる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- スマートグラスを装着した工場担当者が機器メーカーの指示を受けて自らメンテ
NTTデータ ニューソン、ヨシダ印刷、NTTデータ北陸は、NTTデータのR&D成果を活用して開発したNTTデータ ニューソンの「スマートグラスを活用した遠隔作業支援システム」の実証実験を石川県金沢市にあるヨシダ印刷の工場内で開始した。 - スマホで撮った映像をプロが仕上げる動画制作サービス、第1弾は製造業
ヤマハは、テンプレートを選択し、専用iOSアプリのナビゲーションに従いながら撮影するだけで本格的な企業動画を低価格で作成できるサービス「tollite」の提供を開始した。サービス第1弾として、製造業に特化したテンプレートを用意する。 - 大容量CADデータも安全かつ高速にやりとりできる協調設計支援ソリューション
日立ソリューションズは、製造業のグローバルな製品開発体制における業務において、機密性の高いデータを安全に共有できる「活文 機密情報共有・活用ソリューション」の提供を開始する。 - 生産現場の工程と一体化できるデジタル生産準備ツール、IoT化の促進にも貢献
富士通は、デジタルプロセスが開発したデジタル生産準備ツール「FUJITSU Manufacturing Industry Solution VPS」の新バージョンの販売を開始する。