IoTとAI、ビッグデータ時代のソフトウェアテスト(3)
ソフトウェアテストの手法と施策(前編) テストの分類(4/5 ページ)
同値分割法は基本の「キ」
ここではブラックボックステストの分類を見ていく。最初はブラックボックステストの全ての基本となる「同値分割」からである。
同値分割とは対象を同値(同値類:equivalent class)で分割することである。実はこの同値分割は算数の時代から習っている基本的な考えである。同値分割という堅苦しい名前は知らなくても、自然と人間がやっているものなので、安心してほしい。
同値とは「何らかの基準で同じとみなせる値」である。例えば、人間を同値分割してみる。性別という基準では男性と女性の同値類に分割できる。また年齢という観点で子供と大人の同値に分割できる(図2の上部の図)。同じように身長や体重、出身地、在住地、血液型などでも同値分割できる。このように同値分割は観点や基準でいろいろなな分割ができてしまう。つまりいろいろな分割から、一番いいものを選ばなくてはいけない。これが同値分割の難しいところであり、エンジニアの腕の見せ所でもある。
忘れてはならない「同値分割の原則」
同値分割では忘れてはいけない原則がある。分割という名前から導けるが、同値分割では重なりがあってはいけない。排他的である必要がある。例えば、男性であり、同時に女性であるという性があってはいけない。そしてもう1つの原則は抜け漏れがあってはいけない。同値分割では全てキッチリと分割される必要があり、無所属の値があってはいけない。
後者の原則は「無所属」という同値類を考えれば、どこの同値類にも所属していない値はなくなり、同値分割できる。「その他」「それ以外」のような同値類を入れることで、抜け漏れをなくすことができる。そしてこの同値類がソフトウェアテストでは無効値のテスト、例外やエラーのテストになる。無効値の同値分割こそが人間の腕の見せ所になる。
もう少し人間の同値分割の例を見ていくことにする。人間には英語を話せる人と日本語を話せる人がいる。両方とも話せる人もいるし、両方とも話せない人もいる。この英語と日本語の観点から以下のように同値分割できる。(1)英語のみ話せる人、(2)日本語のみ話せる人、(3)英語と日本語の両方が話せる人、(4)英語と日本語のどちらも話せない人。これで重なりもなく、隙間もないことを図2の左下図で確認できる。
そしてソフトウェアテストの同値分割法とは、テスト対象の入力または出力を同値分割して、全ての同値からただ1個のみ抽出するテストである。同値分割法の網羅基準としては、全ての同値類から1個以上取り出したテストケースがあることになる。そして効率の良い同値分割法ではただ1個だけでテストすることである。
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IoTとAI、ビッグデータ時代のソフトウェアテスト
言うまでもなくソフトウェアテストは重要だが、IoTやAIなどの新しい概念によってソフトウェア自体の在り方が変わりつつある中、旧来からのテストを踏襲するだけでは成果は得られない。新時代のソフトウェアテストについて、考察する。
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