宮田健の「セキュリティの道も一歩から」(118)
2026年版「情報セキュリティ10大脅威」から読み解く、組織と個人の備え(2/2 ページ)
セキュリティ系の“面白い”資料をたくさん読もう!
サイバーセキュリティ月間ということで、今回は組織の中の個人にも「面白い」と感じてもらえそうな資料をいくつか紹介します。
まずは、セキュリティベンダーのエムオーテックスが公開している「サイバーセキュリティハンドブック」です。イラストを使い、1ページ1項目でさっと読める構成となっており、最新の脅威にも対応しています。無料で公開されている点も魅力です。
ボリュームのある資料でも問題ないという方には、東京都産業労働局が公開しているガイドブック「中小企業向けサイバーセキュリティ対策の極意」をお勧めします。2025年12月にアップデートされ、中小企業が押さえるべきポイントを端的にまとめた資料として有用です。
最後に、国家サイバー統括室が公開している「インターネットの安全・安心ハンドブック」を紹介します。ボリュームはありますが、細かなポイントまで丁寧に解説されており、個人にも組織にも役立つ内容です。もちろん無料で公開されています。
これらに加え、今では生成AI(人工知能)も頼れる右腕になりつつあります。多くの資料がインターネット上に公開されているため、一般的なサイバーセキュリティに関する質問であれば、ハルシネーションはあまり感じられない水準になってきました。例えば、生成AIサービスに「『ビジネスメール詐欺』や『サポート詐欺』『CEO詐欺』などを防ぐための知識が学べる従業員向けのクイズを出題してほしい」と依頼すると、研修で活用できるレベルの問題を10問ほど作成してくれます。
これまで課題となっていた「経営層に対し、セキュリティ課題をどう説明するか」といった作業も、生成AIを活用することで省力化できる可能性があります。
ただし、それこそが今回新たに組織の脅威として挙がった「AIの利用をめぐるサイバーリスク」そのものです。社内秘の資料を生成AIにアップロードして解説を作成させること自体が、情報漏えいのリスクになり得ます。生成AIの使い方については、組織内で十分に議論し、ルールを定めた上で適切に活用していきましょう。
著者紹介:
宮田健(みやた たけし)
元@ITの編集者としてセキュリティ分野を担当。現在はフリーライターとして、ITやエンターテインメント情報を追いかけている。自分の生活を変える新しいデジタルガジェットを求め、趣味と仕事を公私混同しつつ日々試行錯誤中。
2019年2月1日に2冊目の本『Q&Aで考えるセキュリティ入門「木曜日のフルット」と学ぼう!<漫画キャラで学ぶ大人のビジネス教養シリーズ>』(エムディエヌコーポレーション)が発売。スマートフォンやPCにある大切なデータや個人情報を、インターネット上の「悪意ある攻撃」などから守るための基本知識をQ&Aのクイズ形式で楽しく学べる本です。
筆者より:TechFactoryでの本連載では、ITセキュリティの「あるべき論」「正論」だけでなく、モノづくりに携わる方たちに「気楽に」「楽しく」セキュリティを考えていただけるように、さまざまな話題を取り上げたいと思います。「セキュリティっていわれてもねえ……」と思わず考えてしまった皆さんに覚えていただけるようなコラムにしたいと思います。お楽しみに!
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宮田健の「セキュリティの道も一歩から」
「モノづくりに携わる人」だからこそ、もう無関心ではいられない情報セキュリティ対策の話。でも堅苦しい内容はちょっと苦手……という方に向けて、今日から使えるセキュリティ雑学・ネタをお届けします。
この記事の著者
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