製造業のIoTスペシャリストを目指そう(12)
製造業におけるAIの活用ノウハウと落とし穴(3/3 ページ)
解答と解説
解答
正解は、
2.深層学習(ディープラーニング)においては、全くデータを入力しなくても新たな判断が導き出せるため、人間のような強いAIが可能になる。
です。
解説
1 次元圧縮は、多次元からなる情報を保持したまま、少ない次元の情報に落とし込むことであり、データの可視化などに利用されます。従って、正しい内容です。下記の様に次元圧縮で、二次元(身長×体重)から一次元へ次元圧縮を実施しても、体格を示したものという意味は変わらないということになります。
2 深層学習であっても、全くデータを入力しなくては学習が実施できません。従って、誤った内容です。AI全般にいえることですが、精度の高いデータを大量に入力することでより高い成果に結び付きます。深層学習は人間が特徴となるパラメータ(特徴量)の設定が不要のため、精度の高い画像認識などが可能になり、AIが「目」をもつという段階に入り、大きなブレークスルーにつながりました。
3 生産性向上にAI(人工知能)を適用する際、強化学習を適用すると「生産性(生産量/労働投入量)の定量的結果を報奨(得点)とすることで、生産性が向上する組み合わせを学習することが可能になります。従って、正しい内容です。強化学習は試行錯誤による学習であり、報奨や得点が必要になりますが、生産性(生産量/労働投入量)を報奨や得点とすることで、強化学習の適用が可能になります。
4 設備や機器の異常発生データが無い状態でも、クラスタリング技術を使えば、データの変化(過去と異なるデータ)を検出可能であり、データ変化の発生を点検員にアラート(警報)することで早期の故障の検出が可能になります。従って、正しい内容です。教師有り学習を適用しようとすると、一定量の故障時のデータが必要になりますが、上記の様にデータの変化(過去と異なるデータ)が発生したことの検出は教師無し学習でも可能であり、点検員に伝え早期に点検することで問題の早期把握は可能です。注意点としては、データが過去と異なると判定しているだけであり、設備や機器の故障以外の要因でデータが変化した場合に、アラート(警報)が発生してしまいます。
今回は「IoTにて収集したデータを適切にAIにより分析することが重要」との観点から、AIに関連する問題を出題しました。さて、今回の演習問題で「製造業のIoTスペシャリストを目指そう」シリーズ(全12回:2017年8月~2018年7月)は終了となります。また、次回のシリーズにて、IoT関連の知識・スキルアップに役立つ問題をお届けしたいと思います。お楽しみに!
著者紹介:
高安篤史氏(たかやすあつし)
コンサランス 代表、中小企業診断士、サートプロ IoT技術講師
早稲田大学理工学部工業経営学科卒業後、大手電機メーカーで20年以上にわたってストレージ製品などの組み込みソフトウェアの開発に携わり、プロジェクトマネジャー/ファームウェア開発部長を歴任する。
自身の経験から「真に現場で活躍できる人材」の育成に大きなこだわりを持ち、その実践的な手法は各方面より高い評価を得ている。DFSS(Design for Six Sigma)に代表される信頼性管理技術/プロジェクトマネジメントやIoT(Internet of Things)のビジネスモデル構築に関するコンサルタントとしての実績やハイスキル人材の育成にも定評がある。2012年8月合同会社コンサランスを設立し、代表に就任。
- 中小企業診断士:神奈川県中小企業診断協会所属
- 情報処理技術者(プロジェクトマネジャー、応用情報、セキュリティマネジメント)
- 2011年IPA(独立行政法人情報処理推進機構)SEC journal No.25にて、論文「DFSS(Design for Six Sigma)による組込みソフトウェアの品質改善」発表
- 「ETEC(組込み技術者試験)・クラス2」グレードA
- IoT検定制度委員会メンバー
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製造業のIoTスペシャリストを目指そう
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