産業用PCで培った、組み込み環境対応のIoTゲートウェイ:NEC エッジゲートウェイ
NECが「NEC the WISE IoT Platform」に対応するIoTゲートウェイを開発、2017年3月より出荷開始する。「FC98」や組み込み事業で培ったハードウェア構造で、接続機器からのノイズ対策や産業グレードの保存温度が確保されている。
NECは2016年10月31日、同社IoT基盤「NEC the WISE IoT Platform」に対応するIoTゲートウェイ「エッジゲートウェイ」を開発、2017年3月より出荷開始すると発表した。
各種センサーや監視カメラ、産業機器など無線ネットワークに直接接続できない機器を接続することで、同社IoT基盤「NEC the WISE IoT Platform」を介して機器状況の見える化を可能とするゲートウェイ。同社産業用PC「FC98」や組み込み事業で培ったハードウェア構造が採用されており、接続機器からのノイズ対策や産業グレードの保存温度(−20〜75℃、動作温度は−5〜55℃)が確保されている。
各種デバイスから得られたデータをクラウドへ送るのみならず、搭載するアプリケーションによって取得したデータの一次処理を行うことも可能であり、「異常検知への反応はゲートウェイ、データの見える化はクラウド」といった分散処理も行える。また、クラウド側からファームウェアやアプリケーションのアップデートも可能だ。
有線インタフェースはUSB2.0(×4)、イーサネット(×2)、RS-232C(×2)、RS-485(×1)で、3G/LTEやBluetooth、Wi-Fi、920MHz帯無線機器は内蔵オプションの扱い。CPUはATOM(1.46GHz)でメモリは2GB、ストレージは4GB。OSにはDebian 8が採用されている。セキュリティ機能としては不正なUSB機器やマルウェアによる意図しない接続などを防止するホワイトリスト型セキュリティ機能が用意されている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 処理能力を強化したIoTゲートウェイ、機械学習や分散処理にも
ぷらっとホームがデュアルコアの1.33GHz駆動SoCを搭載したIoTゲートウェイ「OpenBlocks IoT VX1」を販売。ソフトも大幅に強化され、各種センサーやクラウドとの接続も容易だ。 - LoRa対応のIoT機器が試作できる開発キット
STマイクロエレクトロニクスは、LoRaに対応したIoT機器が試作できる開発キット「ST P-NUCLEO-LRWAN1」を発表した。同社の32ビットマイコンの開発エコシステムを活用している。 - 外部電源なしで農場土壌データを収集蓄積、イノテックら3社で
イノテックら3社が農場における土壌データ収集を、外部電源なしで行う実証実験を実施した。外部電源などの設置が必要ないために設置負担が軽く、農業のICT化を促進する取り組みとなる。 - 島根富士通の製造工程を可視化する実証実験に採用されたIoTゲートウェイ
アドバンテックは、同社の小型IoTゲートウェイ「UTX-3115」が、島根富士通の製造工程を可視化する実証実験に採用されたと発表した。 - メッシュネットワークを用いた計測/評価をすぐに開始できるIoTデバイス開発キット
マクニカは、メッシュネットワークを利用したIoTデバイスの試作に適した開発キットの提供開始を発表した。