病変を発見するための解像度が従来の2倍に向上したPET/CT装置などを発売:GEヘルスケア Discovery MI/Discovery NM/CT 670 CZT
GEヘルスケア・ジャパンは、半導体検出器を搭載したPET/CT装置「Discovery MI」と、SPECT/CT装置「Discovery NM/CT 670 CZT」を発売。併せて、PET診療を支援する読影ソリューション「Centricity Universal Viewer 100 edition PET」も発表した。
GEヘルスケア・ジャパンは2016年8月、半導体検出器を搭載したPET/CT装置「Discovery MI」と、SPECT/CT装置「Discovery NM/CT 670 CZT」を発売した。併せて、PET診療を支援する読影ソリューション「Centricity Universal Viewer 100 edition PET」も発売した。
新たに発売されたDiscovery MIは、半導体検出器「LightBurst Digital Detector」を搭載。画像上のノイズを低減し、TOF(Time of flight)時間分解能を向上させたことで、病変を見るための解像度が従来の2倍に向上した。感度と雑音等価計数率(NECR)は約20%向上し、検査時間を従来の半分に抑え、ET/CTによる被ばく量を従来比2分の1に低減している。
全身用SPECT/CTのDiscovery NM/CT 670 CZTは、新たにテルル化亜鉛カドミウム(CZT)検出器を採用している。CZT検出器は、ガンマ線を直接電気信号に変換し、効率・精度の良い信号処理を実施するため、散乱線成分を低減し、低ノイズの画像を取得できる。
また、エネルギー分解能・コントラスト分解能の向上により、2核種同時収集検査の精度も向上している。被ばく量・検査時間を従来の2分の1にすることで、従来は別日に分けていた2つの検査が1日で実施でき、患者の負担も軽減するという。
同時に発売されたCentricity Universal Viewer 100 edition PETは、PET読影に必要なCT/MRIなどの過去画像を自動で取得するほか、PET読影に必要なSUVなどの解析機能も備えた。さらに、同社独自の画像レイアウト学習機能「SRP(Smart Reading Protocol)」を搭載。最適な画像レイアウトで読影を開始でき、読影効率が従来比19%向上した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- X線治療装置事業の譲渡契約を締結、日立は放射線治療システム事業を強化
日立製作所は、三菱重工業とX線治療装置事業について事業譲渡契約を締結し、三菱重工のX線治療装置事業を日立に譲渡することで合意したと発表した。 - 撮影時間の短縮や心臓などの臓器への対応を強化したデュアルソースCT装置
シーメンスヘルスケアは、デュアルソースCT装置「SOMATOM Drive(ゾマトムドライブ)」を発売した。 - 自走式血管X線撮影装置と多目的手術台で構成された統合システム
GEヘルスケア・ジャパンとゲティンゲグループ・ジャパンは、外科手術とカテーテルによるインターベンションのための統合システムの販売開始を発表した。 - 360度任意の角度から重粒子線を照射できる回転ガントリー
東芝は放射線医学総合研究所と共同で腫瘍に対して360度の任意の角度から重粒子線照射を可能とする回転ガントリーを完成させた。「世界で初めて」(同社)超伝導磁石を採用し、従来に比べ大幅に小型化・軽量化したという。